辛くて痛い心のケアは?

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心理コンシェルジュの真里と申します。
同じ痛みや辛さを持つ方と、悲しみを分かち合う、心によりそうお手伝いができれば、と思いここで公開いたします。

●月間200時間超過の残業
私は22歳の時、建設会社のCADオペレーターとしての仕事を始めました。
小さな会社ですが、専門職の人材不足から派遣社員としての出向入社ですが、
会社の中で派遣社員としての所属は私のみでした。
入社直後、会社の事務の女性社員の方から
「残業代は20時まで」「上司より先に退社NG」
など暗黙の「サービス残業」ルールがある事を聞きましたが、社会経験のない私は、そうしたことは小さな会社では当たり前だと思っていました。

入社日当初は帰宅が21時頃でしたが、日を追うごとに22時、23時、0時、と、日付を超えた勤務が日常的になり、平日休暇日を設けている派遣社員の私へは、「仕事の繁忙期は休暇返上して出社」との口頭で命令もされました。
会社の勤務が10連勤、2週間無休が当たり前になってたこともありましたが「派遣社員」と言う立場から、派遣会社への苦情(会社の指示に従わない)を理由に「派遣切り」になるなどが怖く、元々自己主張が苦手は私は、素直に上司の言うことを、顔色変えず従っていました。

●心の歪み:メンタル疾患
そうした中で、自分自身を押し殺し、心や体の軋みを無視して仕事を続けてきた私のメンタルに、知らないうちに『歪み』が入ってました。

自動車通勤をしていたある朝、通勤の運転中にふと、「人を轢いてしまったのではないか?」と頭によぎり、何度も何度もサイドミラーやバックミラーを確認するようになりましたが、自動車運転では、今まで人身事故や運転違反歴も全くなく、通勤で利用する程度で、なぜ、そんな思いに駆られるようになったのかは全く分かりません。

そのほか、朝の出勤の際に、戸締まりや電気器具のスイッチ消し忘れなど、気になり、何度も家に引き返し確認してしまうなど、おかしな考えに覆われることが次第に増えてくる中、自分自身をごかましながら、何とか仕事を続けてきましたが、入社3年目に入るある日、朝礼で眩暈を起こして倒れ、入社後に初めて早退させていただきました。

翌週の休暇日に友人の紹介で、診療内科の診察を受けました。
単なる過労からくる体の疲れと思っていましたので、「診療内科」への受診には少し抵抗がありましたが、診察の結果、「適応障害」「脅迫神経症」などと伝えられました。
この時には私の1ヶ月間の休暇日が1~2日程度にまで削られ、帰宅時間が毎晩深夜1時を超過するにまで至っていましたが、恥ずかしながら、若かった私はこの時初めて「過労死」と言う言葉を知りました。
毎年何人もの自殺者が出るほどの恐ろしい労働災害であることや、会社の法令違反であることや、それ以前に、自分自身の辛さや心の歪みを、「単なる自分のワガママ」と勝手に思い込み、誰にも訴えなかったことが大きな誤りだったという事も、初めて知りました。

●愛犬"みっく"とのお別れ
職場環境が原因のメンタル疾患発症の中で、追いうちをかけるような悲しい出来事がありました。

11年間ずっと一緒だった愛犬の"みっく"のガン発症です。
"みっく"は、ミニチュアダックスフンドで、私が高校生の時に初めて飼った犬ですが、子供の頃からずっとペットが欲しかった私へ、父親は躾が厳しく、動物嫌いでもあったので、お家でペットを飼う許可がもらえませんでした。

高校受験の際、親が勧める公立高校への受験・合格のご褒美引き換えとして「合格したら犬を飼いたい!」と、頑固な父へ何度も頼み込み、根負けした父親へ対し、絶対に希望を果たすために、毎日勉強して志望校へ合格し、ずっと夢だった犬を飼うことが出来たのです!

この時、買ってもらった子が、写真に写っている"みっく"です。

私にとって本当にとても大切な存在で、可愛くて可愛くて仕方なく、私の弟でもあり、彼氏でもあり、家族以上の大切なパートナーでした。
当時、将来は動物関連のお仕事に就きたいと考えてましたが、「動物は好きだけど"みっく"ほど可愛がれる自信がない」と、諦めたくらいです。
その、"みっく"は、手術ができない、摘出不能な場所にガンが出来てました。
"みっく"を失いたくない想いで、自然療法、何か所もの動物病院への来院、食事療法、更には神社へのお参りなど、藁にもすがる思いで、必死に"みっく"が元気になるためのことを続けてきました。

それでも"みっく"が日に日に弱っていく姿にうろたえて、泣いてしまうことしかできません。

末期の数日間は、痛みで毎晩辛そうに、弱々しく鳴き叫ぶ"みっく"の背中を、私も涙を必死で抑えながら、さすることしかできませんでした。

痛みで苦しむくらいなら、いっそのこと動物病院へ連れていき、「安楽死」と言う選択肢もありましたが、私にはそこまでの決断に至る勇気が持てず、毎晩虫の息になっている"みっく"へ、背中をさすり、泣きながら夜遅くまで語りかけていました。

「"みっく"頑張ったね。ありがとう。もう無理しないでいいからね。。。」
「逝く時は、できれば私がお仕事お休みの火・水曜日にしてちょうだいね。最期までそばに居させてね。。。」
と何度も何度も伝えてました。
数日経ち、"みっく"は、2月の寒い日に天国に行きました。
私の願いを聞いてもらえた「水曜日」です。

●心を失い引きこもっていた1年間
過酷な仕事をしていても、"みっく"がいるからこそ、持ちこたえてきた私ですが、心の支えが無くなり、"みっく"のお葬式の後で、仕事も辞めました。
"みっく"が天国に行ってからも、ずっと涙と後悔の念が止まらず、何もやる気がでませんでした。

「もっと"みっく"と一緒にいる時間を作ってあげたかった。」
「家族の中で、私とのお散歩を一番楽しみにしていた"みっく"と、もっともっとお散歩や旅行に連れていきたかった。」
「仕事の辛さから、"みっく"と会えないことも我慢してたけど、こんなことなら仕事を辞めておけば良かった。」
過労と"みっく"のことで、更に気持ちがどんどん沈み込み、何もしたくない鬱状態は1年間続き、ずっと家に引きこもり休んでいました。

●話すことの大切さ
そうした暗闇の中で、同じ犬が好きな友人に話しをすることで一緒に悲しみ、泣いてくれたり、共感してもらい、ほんとうに心が救われました。
また、勤務先で過労を強いられた件でも「労働基準法違反」など、法律的な訴え云々の前に、そうした環境に置かれている時に「誰かに話せる機会」の大切さが身にしみました。

こうした辛い気持ちや状況を伝えることができれば、「メンタル疾患にまで至ることも無かった。」とも思いました。

こうした経験から、沢山の心理学系の書籍を読み、「NLP」「交流分析」などでのメンタルケアや自己管理を学び、更には「誰かに話す・聞いてもらう事」で、初めて自分の心の奥底が見え、感情が洗われることを実感いたしました。

私はもともと自己主張ができない内気な性格なので、何か問題があってもいつも一人で抱え込んで、誰かに話す事をしませんでした。

つらい悲しみを乗り越える、最良で誰でもできる方法を、"みっく"から教えてもらったと思っています。

お辛い気持ちも、嫌だと思う事も全てお話しください。
内気な私だからこそ、しっかりあなたに寄り添い、あらゆるお気持ちを受け止めさせていただきます。
                       心理コンシェルジュ 真里
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