はじめに
Matcherというサービスを通じて数多くのESを添削してきた。
驚くべきは学生たちのライティングスキルの低さだ。
私が対応した方々は、偶然皆その地域を代表する国立大学の学生である。
プロフィールには特技やTOEICのスコア、学生活動の実績が書き連ねられており、察するにかなり多くの「就活における武器」を携えた方々だ。
しかし送られてくるESには、その良さを掻き消すには十分すぎるロジックの乱れがあった。
「どうしてこうなった…?」
このブログでは、私が目の当たりにした多くの「失敗例」を挙げていきたい。
問いに対する答えがない
冗談とも思うかもしれないが、これが一番多い失敗例だ。
本人は色々悩んで、自身の強みを書き記したつもりかもしれないが、
問いに対する答えがなければ評価のしようがない。
よくよく読めば、問いに対する答えのようなものがあるのだが、
ここで少し考えてみて欲しい。
膨大なESを処理している採用担当がひとつひとつのESにかけられる時間はごく僅かだ。なのに複雑な論理構造だったらどう思うだろう?
「なんかよくわからんこと書いてるな…」
とネガティブに評価されても仕方がないだろう。
「問いに対して明確に答える」
これが一番重要なことで、自分を大きく見せることなど二の次である。
「あなたが学生時代、一番頑張ったことはなんですか?」と問われたら
「私が学生時代、一番頑張ったことは〜である」と答えてほしい。
「私の所属していたテニス部は全国大会出場の経験がある強豪で、日々の練習はとてもハードでした。」
間違っても、このような答え方をしてはいけない。
確かに「あー、部活を頑張ったのね」と察することはできるが、
読み手に想像の余地を与えないクリアな文章にするのが礼儀である。
100人が読めば、100人の頭に同じ像を与えるような文章を目指して欲しい。