気楽に読んでください、呼吸のおはなし ~その40~

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コラム
昨日までの丹田の話にしても、それ以前の色んな話も、実践して得られる感覚のインパクトに比べると、文章の物足りなさを痛感する毎日です。
嗚呼悔しい。
僕達の体の中には、本当に極めて簡単なことで呼び出せる、生きる上で重要な感覚がこんなにも内包されているというのに。
伝え方の下手さが身に沁みます。
そんな惨状にも関わらずいつも欠かさずお読みくださっている一部の方には心より感謝申し上げます。誠にありがとうございます。
丹田は(※自分は変わり者故本当は丹田も簡単に丹田などと表記したくはないのですけど、もう、面倒臭いので折れて丹田としときますね)確かに体の内なる力感、活力の中心となる感覚ですが、それは、そこいら辺りに自意識で力を入れることで得られる感覚ではありません。
昨日は呼吸の動きと深部の体温でその感覚に触れることをご提案しました。
実践して頂けたなら、その感覚に目覚めたままの状態で色んなイメージ、ロールプレイをされると、その丹田の活性化がもたらすものが如何に実生活に密着して大切かがお分かり頂ける筈です。
大切な面談・面接を受けている場面、大勢の前でプレゼンテーションしている場面、恩人や親友の為の本気のスピーチとか。
逆に考えると、その温かな丹田を腹の真ん中に抱いたまんまで、嘘をつこうとしてみてください。本当の自分の名前で自己紹介してみるのと、誰か全然違う名前を名乗ってみるのと、心身にやって来る感じは同じでしょうか。
他には、ニュースやワイドショーで取り上げられている話題の幾つかを、その感覚を通して考えた場合、本当に今、自分に必要なものなのかどうか、とか。
何が本当で何がまやかしか、取るべき行動とは、等々。
是非試して味わって頂きたいものです。
どのような動きや発言、思考を浮かべた時にその丹田は更に活性化するのか。そして、それがヒットした時に、呼吸もまた充実し活性化したり、より静かになったりもするでしょう。
では、この丹田の感覚を、腹の底に力を入れるなどといった間違いを犯すことなく更に育てる取り組みへと進んで参りましょう。
椅子に座っても、立ってでも出来ます。
上体を下へ垂らすように脱力します。まるで両手で足元の何かを集めて掬い上げるように。
そのままの流れでゆっくりと上体を起こすのですが、最終的に上体が元のように真っ直ぐ立った時には、両手は体の中心線上で合わさり丹田の前で止まります。
この時、重ねた両手が下腹部にあたるようにしても良いですし、両手の親指以外の8本の指先が、丹田の方を向いている形でも良いと思います。
この動きを一回一回の間を大事にしながら、ということは、機械的に何回も体を上下動させないで、呼吸が速くならないようなゆったりとしたリズムで繰り返してみてください。
立ってやる場合は、膝を楽に曲げてください。柔軟体操ではありませんので、体を前に倒してゆく際、膝は充分に緩め、再び上体が起き上がりながら、膝も徐々に伸ばしてください。
こうすることで、丹田は力感を生みはするが、力感によって生まれるものでは無いということが、更に印象深く心身に定着すると思います。
この時、自然の摂理に任せられていれば、呼吸ではどういうことが起きているかと言いますと、体を倒すことで背中や脇の下が広がり吸気となっています。
そして、足の裏で地面を捉えながらゆっくりと体は直立姿勢を取り戻し、息を排出します。
この呼吸とのマッチングで、より深く、丹田が育ってゆくのです。
ということは、これも丹田へのアプローチでありながら、やっぱり内なる呼吸の尊重です。
もしこれをたくさんやってみて、スクワットのような筋疲労を感じるならば、取り組み方、体の裁きが違っていることになります。
動きは目に見えて大きいものですが、それが呼吸をシンプルに具現化出来たものならば、徒に疲労感は生み出さないのです。
どうか一回一回体のバランスに目を向けて、体がやろうとする呼吸のパターンを解放し、続けてみてください。
全然しんどくはなりませんし、筋肉痛なんか一切起きませんから。
昨日のワークと合わせて、本当に丹田と呼ばれる感覚に目覚めることが出来ます。

つづく
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