責任の重さに、潰れそうになったとき

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予想外の大プロジェクトの言い出しっぺに


ある仕事で、何の気なく始めたことが、大勢の人を巻き込む大きなプロジェクトになりそうな気配です。

私は、何をするにも時間がかかるタイプです。飲み込みも実践も遅く、効率・効果が大事なグループ事業でリーダーとなる人材ではありません。数字やITも苦手。チームでは、常に下から2番目ぐらいのポジションでやってきました。

でも、企画の言い出しっぺなので、今回ばかりは傍観者になることはできなさそうです。しかも、他のメンバーは高学歴のエリートぞろい、発言も的確でテキパキ...今から気おくれしそう!

1.できることをやればいいと、覚悟を決める


とはいうものの、ハタチの新卒や新米でもなく、この歳になって気おくれなどと、とても言えそうな状況ではありません。

正直、責任の重さに泣きそうですが(なさけなや・笑)まずは静かに覚悟を決めました。完璧を目指さず70点、いや60点できれば上出来...私は所詮凡人、誠実に、自分のやるべきことをやればいいのです。

計画票をつくり、最悪のシナリオを予想して、そのリスクヘッジを考える。
そして、今日、数時間、今のスパンでやるべき事をひとつづつこなせばいいのです。特殊能力を使え、完璧を目指せと言われているわけではありません。

2.仕事は所詮、人間との関わり合い


恐れ多い相手も、肩書やらの裏を見れば血の通った人間で、家族がいて、趣味や好みがあると同時に欠点もある。もちろん仕事の上ではそういったことは関与しませんが、そう思うと気が楽になりませんか?

気持ちの良い挨拶、ビジネスの合間の雑談、穏やかな表情など、長年いろいろな業界や地域で仕事をしてきて思うのは、仕事が上手くいくかどうかは、最終的にはやはり人好きするかということ、人間性です。

私がそう思うということは、相手も同じようにドキドキしている可能性が高いです。下手でもカッコつけずに、臆せずに誠実にコミュニケーションの先手を取ることで、相手はホッとして懐を開いてくれるものだと思います。

3.カッコつけない


私も、できることならカッコよくスマートにやりたいです。
でも、カッコつけの本心は自信のなさで、それは謙虚ではなくエゴの強さからきていると実感してからは、カッコよくない自分を許すようになりました。

人と違うことを発信することがお金になる今、誰もが内心焦っていて、本当の自分より良く見せたいと頑張っています。向上心は悪いことではないのですが、本当に優秀な人はちょっとだけ凄い人の虚勢など一瞬で見抜きます。

カッコつけは同レベルからも煙たがれますので、結局、謙虚に等身大に徹するのが一番の得策です。そもそも、誰も私がスーパープレーヤーであるとは期待していないのですから。

私はそそっかしいのでよくミスをしますが、たとえその瞬間は落ち込んでも、後に引きずらないよう注意しています。謙虚に受け止め再度同じ過ちを繰り返さないようにしますが、暗い顔をしたところで誰の得にもなりません。

4.その時、その時で、できることをする


ものごとは、1日くぎり、数時間くぎりで考えます。一気にすべてを考えるとパニックになりますから。そして、ひとつやふたつ嫌なことや失敗があっても、同時にひとつやふたつ出来たこともあったと、自分自身への公平さを大事にしています。

「3歩あるいて2歩下がる」という古い歌があります。効果・効率が大事でも、泥臭い作業は伴うし、上手くいかないことは当たり前。3歩あるいて2歩さがることがあっても、驚かずにコツコツ...いつも自分に言い聞かせます。

思えば、若い頃はこれがわからず、いつも焦っていました。圧倒的な何かをして、大きな改善や結果をドーンと得たかったのです。でも、それは続きません。今はわかります...バランスと継続が何よりの成功の秘訣だと。

5.サステナブル(持続可能)に


責任を果たすには、心身の健康が大前提です。健康を害すると、心が不安になり、体力的にはパソコンの前に座るだけでも精一杯となってしまいます。これで責任のある仕事ができるわけがありません。

真面目にやることと肩の力を入れることは、一見同じようで真逆。必要以上に緊張して心身の健康を害して何もできないのと、完璧ではなくとも60%の結果を出すこと、どちらが相手にとって迷惑でしょうか?

また、がんばらなくても健康管理ができてしまう仕組みをつくってしまうことも大事です。外出先では階段を使う、家にはお菓子を置かないなど、低コスト・低エネルギーで、何の気負いも意思もいらずに良い習慣が保てるルーティーンを確立してしまっています。

泣いてもいい。で、また続ける


ということで...偉そうに語りましたが、上記は全て、一人の経験者である私が、もう一人の泣きそうになっている小心者の自分に、まさに今言い聞かせて励ましている言葉の内容です。

人間誰しも、こういった矛盾を内面に抱えています。プロジェクトを前におびえている自分もいますが、同時に、こんなプロジェクトを始めるきっかけを作れた自分ってスゴイなどと図々しくも思っている自分も確かにいる(笑)

どんな自分も否定せず、感情的になることも理性的になることもあると事前に知っておくと、気分的に繊細でプレッシャーにこっそり泣いてしまうようなことがあっても「ま、こういう日もあるわな」と淡々と生きることができます。

最後に


結局は、健康で、誠実に、コツコツと、できることを継続する...この積み重ねで成果が出て、責任は全うできるのです。地味なので人気がないですが、これは不変のプロセスでしょう。

今回の私の場合は仕事上のプロジェクトですが、家庭、恋愛、子育て、人付き合い、スポーツ、その他いろいろな責任を問われる場面で応用できます。

あなたは今、責任を抱えていますか?その重みに潰れそう?私もそうです。
私は平凡で弱い人間ですが、だからこそ、強い優秀な方にはわからない領域まで、あなたの気持ちがわかります。できますよ、私たちにでも。

あなたのその心の重みを少しでも和らげるきっかけとなれば、こんなに嬉しいことはありません。

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