😨🤜🤪👿👹👉「令和水滸伝」~嫌なことばっかり、そうだ国をつくり直そう!~☆13「謎の風間家?3.風間家の歴史」

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☆13「謎の風間家?3.風間の歴史」
  ルカは広間に着くと加代に会い食事など確認して、照子のもとに行く。

 「照ちゃん、両親が挨拶したいっていいかな」
 「はい、皆さんは出勤しました。ルカさんお食事は?青也さんは?」  
 「青也は父のところで、食事もそこで皆とろうかと」
  「私が一緒でいいのですか?」
  「父が食事しながら話したいって、気になる?」
  「いや、それなら・・・」

 3階の両親の部屋、食事をしながら、照子に紹介。
 「照ちゃんこめんね。まだ入るなら加代に頼むけど」
 「もうお腹いっぱいで美味しかったです。ごちそうさまでした」
 「皆にお腹いっぱいふるまう余裕はある。遠慮しないでください。
うちは私で98代目で代々住んでいるので土地の転売や賃貸と・・」
 「父と母や私らは発明や研究も好きで、その特許やアドバイスでも生活出来るけど、長々住んでいた土地転がしでも儲けてます」
 「ルカさん人聞きの悪い。土地販売や貸しです」

 「発明や研究って、アパート風に見える建物の外側も何か
関連あるのですか?」
 「あれ面白いだろう?普通は金があると豪華絢爛に家を建てたり、
高級車をこれ見よがしに出すがそれは犯罪者からすれば
ここに金があるなと思わせるし、仕事上の敵の目印や隙を見せることになる。
 わざわざ金を掛けて目を付けられ襲われそうな豪邸々しているより、
ボロアパート風の方が親近感も湧くだろうし、道場は別としても人の出入りが激しい分アパート風に見せた方が近所も納得するだろう」

 「どうせなら カモフラージュにお金を使うということですか?」
   「そうだ、その方がおもしろいだろう。それにイザの時には避難所
仮設住宅の代わりにもなるしな」
  「避難所に使えるのはいいですね。まだ、ちゃんと見ていないのですが、
外側の材質はコンクリですか?」
  「あれは強化発泡スチロールと実験的に強化バイオ発泡スチロール」
 「実験的に強化バイオ発泡スチロール?」
   「将来の事を考えれば石油系の発泡スチロールより、廃材からでも
製造可能なバイオ発泡スチロールの方がいいが、耐久性が分からない。
そこで、何か所か実験的に強化バイオ発泡スチロールにして着色してみた」
 「まだ、結論は出ていなけど、いい結果ならそれによっては
企画で紹介できるでしょ。うちは財産らしいものはなくて、
儲けた分は実験やこういうのに投入するの」
 「あと、”人”有能な人材だな」

 照子目を輝かせて
   「自分のところで実験しながら進めるなんてすごいです。
原料が廃材なら地域の産業、貧国も助けられるかも知れない。
素晴らしいです!」
 「そう、草や木のいらない部分を使って製品化できたら 
古びたり壊れてもまたリサイクルもできる。
水とお日様と土を大事に草木をまた生やせば枯渇することない」
 「それこそ、今流行りの持続可能な循環型産業と言えますね」
 「私らは儲けた金をそういうものや人に使うのが趣味でね。
後で裏の室内農業場も見ていらっしゃい。
養殖と農業を組み合わせた室内アクアポニックス水耕栽培を実験中なんだ」

 「父さんたら3階のトレーニングルームの奥に、いざの時の水を兼ねてプール造ったのにそれすらも『エビ養殖する』って言い出したンだから。
言い忘れてたけどプールも使いたい時は使ってね」
 「分かりました。ありがとうございます。それにしても第一次産業や
廃棄物の中に、地方地域活性化と持続可能のヒントがあるということですね。
暮らすにあたっては何かやってはいけない注意事項はありますか?」

 「生活に関しての詳しいことは、ルカや加代に聞いてください。
守るべきうちの家訓としては、
第一条、”人が宝、人が財産”、だが人を見抜け
第二条、知恵と情報と記録は宝 、そして守れ
第三条、自分の身と子供の身は守れ
第四条、犯すな、殺すな、盗むな(ここまであって、ここからは次の当主が加え)騙すな、
裏切るな、信用第一(中期から近代当主が加え)いじめ、差別するな(は、
私が書き加えました)
第五条、己の分を知れ、そして尽くせ(ここまでが初代から中期くらいの
当主が決めたものだったか)

第六、人に迷惑をかけるな
第七、自分がされて嫌なことをするな
第八、こだわりは持っても執着するな
第九、むやみに技を見せるな
第十、いい塩梅のほどほどに
第十一、無駄ズレを正せ
第十二、人の金でもお金は大事

その時々の当主が修正や書き加えたり、追加したり削ったりで、ここからは
私が追加した。
13.俯瞰で見て考えよ。裏を読め
14.血よりも縁
15.得意なものは無理せず得意なものが行い助け合う
16.隗より始めよ
17.身を捨てて浮かぶ瀬もあり大事なことは自己犠牲

 「父もどんどん追加していくので家訓が増えそう。今のところ16条」
 「100まで行ってないし、98代で17条ならいい方だと思います」
 「でも、ここままいくと100条まで行くかも知れない」
  「だが、この家訓はモラルや道徳、道理でそれさえ破らなければ
基本他自由だ。自分の不得意な事には、他の得意な者達がカバーすれば
いいし、今でこそ実験やいろんな事がができるが、以前だと目立つことは
一切できなかった 。

 やってはいけないことのひとつは、『第七、自分がされて嫌なことを
するな』の『第四条の信用第一裏切り、不信をもたれるような事をするな』も
誰だって人に騙されるのは嫌なはず。
 ”やるな”と言う事だが、警官や隊員たちは仕事そういう事を
やらざる得ない時もある。帰って来て信用できない者らだらけだと
生活しづらい、だから、ここでは  ”不信や騙す”行為を禁止して心から
休めるようにしてやりたい。
 もともと若い時、子供の時から鍛錬や育てて そのまま警察や自衛隊員になった卒業生みたいな者も多いしね」

 「それにしても98代はすごいです。」
 「うちは私の親父の、ルカから見ると祖父の星司 青龍(ホシモリ 
キヨタツ)祖母の水有(ミウ)が本家で、ルカの妹夫婦の玄加(シズカ)と
黒武(コム)が継ぎ、軽井沢で神事をやっている。
 星司(ホシモリ)は代々皇王(コウオウ)様をお守りする為に出来上がり、それには情報と正しい記録が必要で実際に動く為に分家して、
うちと土御門(ツチミカド)が出来た。

 うちは、無くなりかけた忍者一族を吸収、特に風魔を入れた時から
風間(カザマ)と名乗り、抜け忍をかくまったり、才覚のありそうな者を
拾ってきては一族に入れて、その情報と知恵で参謀、学者になったりして
皇王様と国を守るべく暗躍していた(今も暗躍しているがね)

 おかげで優秀な人材に恵まれている。家の宝は人材だよ。
 ご先祖様もそれは感じていて『第一条、”人が宝、人が財産”、
だが人を見抜け』これが一番に来て人が増える分『だが人を見抜け』の
裏切りに注意しろの意味も強かったのだろう。
 人間性の良い人材さえいれば、富を得て豊かに栄える。
当主の役目としては儲けた分をつぎ込んでもその人材を守り育てる。
そのおかげでこうして自然と栄えられているのかも知れん。

 土御門家は民衆と正しい歴史や現実の記録を守るものだが、
いつの世も国、公(オオヤケ)は自分らに都合のいいモノばかり求め 
後世に残すべき正しい公文書を残そうとしないから、
随分邪魔されて書き換えさせられてきた。だから、土御門家の宝として
代々隠しながら、正しい記録を今もつづり守り続けている。
 権力と偉そうに言っても馬鹿と強欲の集まりで、先々も考えられないから
無駄やひどいことを行う」

 「皇王様と国を守る神事の星司(ホシモリ)家、皇王様と民衆を守るため
情報を集めるのが風間家、皇王様と国民、国の正しい記録を守るのが
土御門家ということですね。代里子さん、優さんがそのお役目なのですか?」
   「代里子さん、優君は土御門家の分家で、本家は彼女らの従兄弟の
土御門家大司 (ツチミカドヒロモト)君が継いでいる。

 98代と言っているが本当はもっと先もあるらしく、どこかの星から
来たような絵が残っているが、さすがにそれだと神話やお話の世界だし、
お守りする側なのだから皇王様の代を抜いてはマズいしな。
土御門家の奥深くにしまっているらしい。興味があるなら当主になって
頼んでみるか?
 「面白そうですが、遠慮しておきます」

 ただ、わしらは何度も危ない目に遭ったが、最大だったのは先の戦争かな。
あの時は爺様の頃だけど国を守るどころか皇王様一族と
自分の一族を守るのが精一杯、それでも一族の若者を取られ死なせて、
国どころじゃないそれほど軍部の力は強く対抗するのは難しかった。

 昔の時代もそうだったが、国を守ろうとしても頭のイカれた権力者が
出てくるとそれどころじゃなくなるし、昔は皇王様一族の中でもモメられると
こっちも守るどころじゃなくなる。
 皇王様もそうだが国を守ると言うお役目を大昔から背負わされてるの
だから、結構大変なのだ。
 虎皇やルカ達にも大変だろうが、今も国を守るというのは引き継がれ
ている。ところで、君の親御さんは?」

 ルカと青也凍りつく。
 「話す?」
 「大丈夫です。自分で話します。うちは先の大災害で天涯孤独状態です」
 そこから照子は詳しいことを話し出す。
 「そうか。嫌な事を聞いてしまったかな?だが、ここには君のような
境遇の者も多いし、私らも含めてみんな家族だと思えばいい」
 「そうだよ。昨日の梁山泊のみんなもここにいるみんなも家族だよ」
 照子はちょっと涙ぐみながら
 「こんなにいっぺんに家族が増えて・・・多過ぎるぐらい・・
でも嬉しいです」

 お茶を飲み落ち着きを取り戻した頃、

 「ルカと青也君から政党の事は聞いた。良いと思うし、協力できることはする。が、党首の件で、ルカ達が君がいいと言うのだがどう思うかね」
    驚いた様子の照子。
 「エッ!私がですか?考えたこともない。ルカさん達がやるのかと」
  「申し訳ない。うちはこういう家だから、参謀やれても表立つことは
出来ないの。ごめんね」

 しばらく考え込む照子に白虎が、
  「私らは照子さん、いや、第三の娘として照子、お前なら出来ると思うし、
私らは全力で応援するよ。ただ、2~3聞きたいのだが、
もし、そうなったとして何を中心にやっていきたいと思っているかね?」

 「(考え込みながら)私は・・自然や子供達、貧困弱者を一番に考えたいと思います。例えそれが甘いと言われても、そこが大事だと思っています」

 「もし、国民があなたに『やめろ』と言って来たら?」
 「なぜ、やめてほしいのかをよく聞き、まだやるべきことがあれば説得して
それを成し遂げたいとは思いますが、聞き入れられなければ
止めると思います。
 総理になりたい訳ではなく、私にとってはあくまでも手段でしかない
と思っています」

 「例えば他の国が攻撃を始め、その時に国民が報復したいと言ったら?」
 「それは戦争になると思います。犠牲は極力出ないように最大に考え
行動しますが、報復の戦争に関しては(考え込み)したくはないので、
皆さんや多くの人方意見を求めます。
 ただ、国民の人権や尊厳に反するような向こうの攻撃に対しては、
ありとあらゆる方法を使って反撃と言うか、国民や弱者を守る最大限の方法を
考えそれを行いたいと思います」

 「国民が向かってきたら?」
 「なぜ、向かってくるのかを聞きます。そして自分が悪いのであれば
被害を大きくしないためには即その座を降ります。
でも、向こうが悪いのであれば説得は続けたいと思います」

 「党首、総理を考えてもいないだろうに、意地悪な質問をしてすまない 。
だが、ちゃんとした信念も持っているし、辛い思いをしている分、強い。
 今の答えで家族としても、あなたを守り支えようと思う。
多分、みんなも同意してくれるのではないか?」

   母、風子とルカと青也、不動と伊藤はにこやかに、頷く。
 「風間家に」
 「第三の娘として」
 「党の党首として」
 「国の総理候補として天野照子さんようこそ!」
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