原始仏教に学ぶコーチング

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「仏教」と聞くとどんなイメージを抱きますか?

葬式、お寺、お経 などをイメージされる方が多いのではないでしょうか。
私もそうでした。逆にそれ以上の理解はなく、

「仏教では何を信仰し何のためにどんなことをしているの?」

と聞かれたら、???といった感じでした。

しかし実際に仏教、特にお釈迦様が生きていた時代に説かれた「原始仏教」の本などを読んでみると、自分自身の心や行いに向き合いこれを正していく非常に実践的な教えである事が分かってきました。
この教えがコーチングにも通ずる点が多いなと感じたので、それについて記したいと思います。

クライアントに接する心構え:四無量心


私が相手と接するにあたって重要だと思った要素として「四無量心」というものがあります。

慈 : 他に対し(見返りを求めない)愛をもつ心

悲 : 他の苦しみ、悲しみなどを哀れむ心

喜 : 他の成長を喜び、称賛する心

捨 : 愛著・執着・嫌悪に囚われず、他者を平等に想う心

ここで”無量”は具体的に「誰に対しても常に」であることを言います。
家族・友人など親しい人に限らず、すべての命に対して
自分が辛く苦しい時も、忙しい時も、楽しい時も、どんな時でも
4つの心を持って向き合うよう心掛けましょうね!という教えです。
コーチングにおける心構えもまさにこれだと思っていて、自分の心に囚われず、純粋に相手のためを想うことが傾聴、承認などなど様々な形に現れ、より良い結果やクライアントとの信頼関係に繋がると考えています。

苦しみの原因:三毒

仏教には「三毒:貪・瞋・癡」という根本煩悩があって、これが人間の様々な苦しみの根源であると説明しています。

貪(むさぼり):際限なく求め、これに執着する心 (物欲、食欲、金銭欲…)

瞋(いかり):怒り、憎しみ、嫉妬心など。腹を立てること。

癡(おろか):無知、自分勝手なこと

例えば
・いい生活をしたい
・美味しいものをたくさん食べたい
といった執着が強いと、これが手に入らない、あるいは手に入れたとしても、失った時に大きな苦しみとなってしまう。

怒り、憎しみ、などの負の感情に振り回されてしまうと、人に対して怒鳴ったり、悪口を吐いたりと人間関係の悪化を招いてしまう

どんなものも変化していくという諸行無常を悟っていないと環境の変化や自分の変化(老い)などといったものがストレスとなり苦しむ

といったことが挙げられます。
そしてこれら三毒を抑制することで苦しみを小さくし、心を安定させましょう!というのが仏教の教えです。

クライアントの方の悩みや課題を聞いた際、それが三毒のどのような心の働きによって生起し、クライアントが苦しんでいるのか。という視点で捉えると本当の原因と対処の糸口が掴めるなと感じています。

おわりに

仏教の教えはコーチのコーチングマインドの形成、クライアントの価値観の理解に対して非常に大きな示唆を与えてくれると考えています。本記事で紹介した内容に限らず仏教には沢山大事な教えがありますから、今後も紹介していきたいと思います。
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