擬似言語 part 1

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IT・テクノロジー

1.擬似言語とは

擬似言語は、アルゴリズムを簡略化して表現している擬似的なプログラミング言語です。基本情報技術者試験の午後に出題され、解答が必須ですので、この問題で点数を落とさないよう勉強しておきましょう。

その前に午後試験ではどのような分野から出題されるのか、確認してみます。
IPAの試験要綱 Ver4.6(2021年4月の試験から適用)から抜粋しました。


■午後試験の分野別出題数
① 情報セキュリティから1問出題 20点

下記の②、③は合わせて4問出題され、その中から2問選択 各15点
②下記4つの分野から3問出題
・ソフトウェア・ハードウェア
・データベース
・ネットワーク
・ソフトウェア設計

③下記4つの分野から1問出題
・プロジェクトマネジメント
・サービスマネジメント
・システム戦略
・経営戦略・企業と法務

④データ構造及びアルゴリズム(=擬似言語) 25点

⑤下記5つの中から1問選択 25点
・C
・Java
・Python
・アセンブラ言語
・表計算ソフト

このように、100点満点で擬似言語は25点を占めています。


2.例題

プログラミングやアルゴリズムは「習うより慣れろ」だと思いますので、早速例題を見てみましょう。線形探索のアルゴリズムを擬似言語で表現した問題です。

<問題>
50 個のデータが記録されたテーブル(配列TBL)の中から、目的のデータ(DATA)と一致するものを探索する。目的のデータが見つかれば "有" を表示し、見つからなければ "無" を表示する。このアルゴリズムを擬似言語で表現する。
(条件1)配列TBLにはあらかじめデータが格納されている。
(条件2)配列TBLの添字は、0から始まる。

2.png

擬似言語で表現すると、上記のようになります。


【解説】
○プログラム名
○整数型
の部分は宣言部です。「このプログラムの名前はREIDAIです」「整数型の変数を使います」という宣言をしている箇所です。

宣言部より下が処理部になります。変数を使って計算したり、変数が条件と一致するかどうかを判断したりなどを行います。
このプログラムでは、Jが50以上になるということは、配列TBL[50]を隅々まで調べて目的のデータが見つからなかったことになります。その場合は"無"を表示します。一方、Jが50未満ということは、配列TBL[50]を調べている途中で目的のデータが見つかったことになります。その場合は"有"を表示します。


それでは、次の問題を解いてみてください。
答えは次回のブログに書きます。


3.問題

次の擬似言語の空欄を埋めなさい。
学生が 80 人在籍しているクラスで、あらかじめテーブルに全員の学生番号と氏名を設定しておき、後から入力された学生番号をもとに、その人の氏名を画面に表示する。
もし、テーブル内に入力された学生番号が見つからない場合は、
「在籍していない」と表示する。

学生番号を定義するテーブル ・・・ BANGO[0] ~ BANGO[79]
氏名を定義するテーブル ・・・ NAME[0] ~ NAME[79]
操作卓から入力される学生番号を記憶させる変数・・・W-BANGO


3.png



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