基本情報技術者試験について

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IT・テクノロジー

1.試験概要

2021年1月 〜 2021年3月の一定期間中、CBT方式で基本情報技術者試験(FE)が行われています。2月の今は試験期間中ですね。
これまでは春期と秋期の年2回のみ行われていたのですが、令和2年度からCBT方式で実施されているようです。CBTとは、試験会場に設置されたコンピュータを使って受ける試験のことです。コンピュータのモニターに映し出された問題を解き、選択肢の中から正解だと思うものをクリックして答えていきます。

基本情報の試験の合格率ですが、令和元年度秋期のデータを見てみましょう。
・応募者が91,399人
・その中で、受験した人が66,870人
・合格者は19,069人
とのことで、合格率が28.5%だったようです。
(IPAの「応募者・受験者・合格者の推移表」に掲載されている情報より)


試験は
・午前の試験(80問)
・午後の試験(必須問題と、問題を選んで解答するものがあります)
の2つあり、両方とも100点満点中60点以上で合格になります。午前だけ60点を超えていても、合格にはなりませんのでご注意ください。

午前の出題範囲は
 ①テクノロジ系
 ②マネジメント系
 ③ストラテジ系
です。80問のうち、①のテクノロジ系の問題が多く出題されます。
②は、プロジェクトマネジメント(PMBOKにまとめられているノウハウや手法)や、サービスマネジメント(ITILにまとめられている手法)などについて問われます。これは①や③よりも問題数が少なめです。
③は、システム戦略からソフトウェアの著作権についてなど、幅広くさまざまな問題が出題されます。


2.資格取得に挑戦するメリット

IT系の資格はたくさんありますが、その中から基本情報技術者試験に挑戦するメリットについて考えてみました。

(1)国家試験である
基本情報技術者試験は国家試験です。日本国内のIT企業に勤めているほとんどの方がこの試験の存在を知っているでしょう。もし合格すれば、履歴書に書いておくと就職・転職時に有利になります。システム開発未経験の場合は経歴でアピールできない部分を資格で補えるでしょう。

(2)受験料が安い
IT系の資格の中には、数万円するものもあります。そんな中、基本情報は消費税込みで5,700円(2021年2月時点)ですので、資格の中では安い方だと思います。

(3)資格の更新が必要ない
資格の中には、更新が必要な資格があります。合格してから数年後に再度試験を受けて更新しなければ、業務で利用できなかったり、資格取得自体が失効してしまったりするのです。
その点、基本情報は更新がありませんので、一度合格すれば生涯利用できます。

このようにメリットは多いです。会社勤めされている方は、受験料が補助されたり、中には合格手当を出す企業もあるようですので、受験者の懐を痛めることがほぼないでしょう。

また、コロナ禍でアルバイトのシフトが減ってしまったり、新卒求人への影響もしばらく続きそうですので、「何か行動を起こしてこの状況を変えたい」と思ったときに、資格を取得しておくのは良いと思います。クラウドソーシングでエンジニアを募るケースもあるようですので、資格を取っておけばプロジェクトに参加できるチャンスが増えるかもしれません。


3.試験対策について

この試験は、午前に合格して午後を落とす方が多いです。午前の問題は知識を問われるので、過去問題を解くのが一番の試験対策だと思います。過去問題から似たような問題が出題されたりしますので、過去問題を解いて損はしません。一方、午後の問題はアルゴリズムやプログラムについて出題されますので、経験値(たくさんのプログラムを読んだり書いたりしてきたか)の有無が問題を解く上で重要になります。

午後の試験問題の中から解答が必須となっている「擬似言語」について、次回から解説してみます。

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