♪筆者の愛器の独り語りシリーズ #3

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♪毎回 "はあとまあく" の隣に、数字のプレゼントをありがとうございます。

繰り返しおことわりの通り、筆者はこのようなお返しはいたしておりません。
贈り主さまのページはそれぞれすべて、必ず拝見しています。

今一度の感謝 & ご理解のお願いまで。


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♪国道の歩道に転がっていたのを救出。

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★ まだ新しいドキンちゃん 大丈夫? がっこちゃんだよ

ここでご主人さまのお迎えを、待っていてくださいね。


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♪日本で生まれ育ったアイルランド娘 … そんな私に興味ある?

1980年代初頭生まれらしい私を設計したのは、今日世界屈指のアコーステックギターのルシアー(製作職人)として知られる、アイルランド人の男性なんだって。
ちなみに現在、その人の名前をブランド名にしたギターメーカーの製品は、世界各国で多くのファンの垂涎の的になっているそうよ。

そんな未来の名工が若き日に、日本のとあるギター工場に海を越えて通い続け、自身の持つノウハウを惜しげもなく伝授していたんだって。

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日本人って、ゼロから斬新かつ個性的なアイデアを具現化するのは、正直苦手な民族だと思うの。
だけどお手本さえ与えられれば、本物を超える高精度の製品を作り上げちゃうでしょ?

そんな日本人の勤勉さと丁寧な作業に感動した彼は、その後今日に至るまで、仕事道具は日本製で揃え続けているって、どこかで紹介されていたわ。

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もちろん約40年も前の話だし、まだ有名ではなかった若き日の彼の設計した製品は、そのメーカーのカタログの片隅に、申し訳程度に掲載されていたの。
ちなみに頁生(さん)はその当時のカラーのカタログを、今も大切に持っているわ。

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まだフォークギターと称されるのが一般的だった、鉄弦を張るギターとしては地味かつ控え目な容姿もあって、ごく少数しか出荷されなかったみたい。
当時は貝の装飾や派手な色柄の製品が、まだまだ売れ筋の時期。
こんな私のルックスでは、大衆から見向きもされなくて当然だったわ。

「ギター歴だけは47年を数えるけれど、現物を三次元で目の当たりにしたのは、片手にさえ余る回数だけだよ」
そう語るご主人さまが、偶然私が売りに出された直後に奇跡的なタイミングで見つけてくれたのは、2021年の春だから … つい最近だわね(笑)。

「こりゃ本家の製品そのもの … そりゃそうだよな。ブランド名こそ国産メーカーだけど、楽器としては何ら違いはないんだから」

アイルランド人の職人がアイルランドで組み上げたのか / 日本人の職人が日本で組み上げたのか、違いはそこだけ。
設計図と親方(※わかりやすい例えのつもりよ)は一緒なのだから、そういうことね。

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ちなみに近年になってようやく、私たちの稀少性がマニア層にも注目され始めているらしく、市場相場は急上昇中だとか?
それでも現物自体が流通していないし、運良く入荷した楽器店が、
「これは断じてお嫁には出さない(=非売品)!」
そんな事例もネット上で囁かれているみたいね。

ルックスは地味だけど、歌声には秘かに自信アリ。
物凄くきめ細やかで、深く凛とした声質なんだって。

デリカシーが極端に謙虚な頁生(さん)、さてさてこんなハーフ(?)の私を、その指先と心遣いで上手に操れるのかな?


語り部 : ワーデンちゃん


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