東洋哲理の集大成

古代アジア大陸に生まれ、幾千年もの悠久の歴史を持つといわれる東洋万象哲学。それは、森羅万象の根底に流れる自然法則を極めようという学問です。

万象哲学の基本になるのは、「太極説」「陰陽五行説」と呼ばれる思想哲理が基になります。とても明快であり且つ、奥深く、その応用範囲はとてつもなく広く、医学、政治、教育、武術、宗教（儒教・道教・仏教）など、あらゆる分野で用いられてきました。万象哲学の応用範囲は、無限に等しいといえるでしょう。

例えば、医学の分野ひとつとってみても、東洋医学・漢方などは世間一般的に認知されるようになり、各メディアで目にしない日は無いといっていいでしょう。

万象哲学という名が使われ始めたのは、意外に新しく、ここ300年程度らしいのですが、それ以前は、縦横の法などと呼ばれていたようです。古代中国では、歴代王朝の戦略指南役として、万象哲学が用いられていたといいます。

現在、万象哲学は、科学的研究が進められ、量子力学におけるトーラスの考え方へと繋がっています。

１０干１２支９数８易６４卦が、太極・陰陽五行・トーラスの理論・哲学を崩すことなく、全て連結・体系化されている万象哲学こそが太極算命万象学なのです。

いにしえから現代へと受継がれる太極算命万象哲学に流れている思想。それは、全ては何故始まり、何故終わるのか？人間が自然の一部であるなら、人間は、どのように人生を生きれば良いのか。

この自然思想が起源になっています。

太極算命万象学の応用(軍略学・帝王学)

太極算命万象学は、東洋的自然観を基に体系づけられた知恵の遺産であり、軍略学・帝王学・人間学です。自然界の法則から人間および人間集団を支配する法則を知り、それを国家・企業の軍略や個人の処世術として活用しようとするものです。

その原理になっているのは、黄河文明圈から発生した「万象哲学」です。そこから導き出された思想は、自然界も人間も一つの真理によって結ばれており、自然界の摂理はそのまま人間の摂理でもあるとするものです。そこから人間が生きるための究極の知恵を得ようとすれば、その師は眼前に広がる自然界となります。

太極算命万象学では、このことを《人間の師は自然界である。人の上に位置する者は常に自然界を師として学ぶべし》という言葉で伝えています。

その理論構成と応用は広範囲にわたりますが、長きにわたって東洋の一握りの人たちの間で受け継がれてきた知恵の集積です。その特徴は、現代の複雑な諸問題を自然界の太極説の法則や陰陽五行説の法則に置き換え、単純化して解決策を探ることができることです。

太極算命万象学の思考法を現代の国家や企業にあてはめることによって、目前の計数を追うだけでは分からない、政治・経済・社会の底流にある大きな潮流が見えてきます。

一般に軍略といえば、戦争の手段と考えられがちですが、太極算命万象学における軍略とは、「人間集団の大計を誤りなく次の時代へ誘導するために考え出された知恵」のことです。

そこでは、まず、「国家・企業がどの方向に向かって進んでいるか」「進んでいる方向にはどのような現象が待ち受けているか」を、大きな流れの中で把握することです。

そして、時代の流れとその現象から「これから先どうすべきか」を考察するのことになります。

混迷を深めている時代ですが、国家や企業の指導者やビジネスで活躍する方々が、世界の国々や企業の動向を把握したり、自らの処世術を考える上で太極算命万象学の思考法や技法が、物事の最善なる選択に役に立つことは、間違いないことでしょう。