2025.4からの住宅性能など

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約2年後から新たな省エネ基準が義務化されます。
H28に策定された基準が、さらに厳しくなります。
特に、一般の住宅が義務化になります。

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新築される住宅は、すべて新基準に適合しないといけなくなります。
地域ごとに数値基準があります。

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例えば福岡県の場合、地域は6になります。
Ua値が0.87、ηa値が2.8がクリアしないといけない基準になります。
特にUa値が重要になります。
この基準値「以下」にしないと、建築確認が下りなくなります。

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数値が小さいほど、建物内に入ってくる熱量が小さいことになります。
断熱性能が良い、となります。
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温暖な地域では、冬の日照は重要になります。
そのため、日照を取り入れることも必要になります。

いつ新築するのか、よく考えたほうが良い家庭もあるはずです。
新基準に適合した建物にしたほうが、後のことを考えると好ましくなります。
慌てて建築し、省エネ基準を満たしていない住宅になると、建物の価値が低下します。

新基準では、断熱等級が1から7になります。
等級4がクリアしないといけない基準になります。
具体的には、最低室温がおおむね8℃を下回らない、ことになります。

新基準でも8℃程度です。
最良の等級7=HEAT20、G3でも最低室温がおおむね15℃を下回らない程度です。
厳しくなった基準でも、この室温を維持できるレベルです。
無暖房、無冷房で良いわけではありません。
保温時間が長いかどうか、の差になります。

熱源は必要です。
この点を間違う人がいる可能性があります。
また、必然的に高気密になります。
高気密化するには、窓が厄介になります。
そのため、窓が小さくなる、開口部が少なくなることになります。

換気を機械に頼る方法になります。
窓を開けて空気の入れ替え、が難しい家になっていきます。
また、断熱性能を重視するので、壁、断熱材、窓の性能が重要になります。
材料費が高くなることは必須です。

今のほうが住宅価格が低いかもしれません。
しかし、新基準を満たすかどうか、義務ではないので知らないまま建築する人もいると思います。
先に学んでから新築するべきと思います。

戸建ては当然として、共同住宅の場合も考えるべきです。
マンションの場合、外壁がコンクリートであれば熱を伝えやすいからです。
また、窓は共用部扱いになることが多いので、内窓も設置できるかどうか、確認すべきです。

基準を満たしていない場合、価値が下がる可能性を考えることと思います。
新築時に売ることを考えることができるかどうか、数十年先の結果に影響します。
今しか見ない人、考えない人は後悔する可能性が出てきます。

賃貸も同様です。
断熱性能について知るべきです。
目先の賃料は低くても、光熱費が高くなる場合、本末転倒です。
断熱性能、遮音性能が数値化できる物件と、そうではない物件で未来が変わるように思います。

すでに保有している人の場合、改良、改善できるかどうかです。
新築時よりも性能を向上させることができれば、家の価値も向上します。
変化できるかどうか、確認することも必要と思います。

今までは物理的にできなかったとしても、新たな材料や設備、技術によって改良できる場合がでてきています。
費用対効果が大切になりますが、可能であれば改良していくべきと思います。

維持管理は現状維持だけではありません。
価値を高めることもできます。
物件価値を改良することで向上させることが可能な時代です。

税務上の年数だけで考える人、実際の価値を理解できる人、で未来は変わります。

今後、さらに社会が変化しエネルギー危機が訪れたとき、エネルギー消費量が少ない、低い住宅は価値が高まるはずです。
反対に、新築時の価格は高くても、性能が低い、劣化している場合は、価値が激しく下がる可能性が考えられます。

いくら支払ったか、ではありません。
いくらの「価値」があるか、です。

住宅が凄まじく「余るとき」が来ます。
戸建ては土地があるので、まだマシな場合があります。
しかし、マンションのように、特に高層で戸数が多い場合は厄介になります。
簡単には解体できないこと、コンクリートは劣化し続けること、高層ほど工事が難しく費用が高くなること、滞納者や非協力的な区分所有者が増えること、などのリスクが高まります。

住居の問題を深く考える人は少ないかもしれません。
考えておいて困ることは無い、と思います。

2年後の省エネ基準が、いつかさらに強化される可能性もあります。
最低基準なので、今の最高レベル位をクリアしていても、いつまで対応できるか分かりません。

費用面の検討をするときには、目先の設備ではなく、15年後、25年後くらいに性能強化、改善ができるように考えておくことも必要と思います。






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