新たな軸

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私は学生時代にアイスホッケーをやっていて、ポジションはゴールキーパー(GK)でした。なんでGKなのかというと、みんなと違うことがしたかったから。今でもサッカーなどを見ると、どうしてもGKに注目してしまいます。サッカーのGKは、①左右の動き(横っ飛びの反応の速さ)、②上下の動き(空中戦に競り勝ってナイスキャッチ)、の二つが重要そうですね。だから長身で動きが機敏な選手がGKに向いていると思われています。しかしGK出身の私が注目するのは、①左右でも②上下でもなく、③前後の動きです。これはアイスホッケーでも同様。

GKは反応よりも先にポジショニングが最重要。どんなに長身で反応が早くても、打ち手に対するポジションが悪いとどうにもなりません。至近距離から打たれたら反応なんてできませんし、順サイドが空いていると遠目からでも入ってしまいます。逆に上手いGKだと、相手は「うわ、どこにも隙間がない」というプレッシャーを感じます。すっと前に出て角度をふさぐ。そして後退しながら守る。この前後の動きが本当に大切。たまに高校サッカーでゴールラインのあたりにずっと立っているGKを見ると「誰かちゃんと指導してあげればいいのに」と思ってしまいます。ワールドカップレベルでもその違いは歴然です。特にドイツのGKは上手い!カーンも、レーマンも、ノイアーも上手かった。タイミングよく前に出て自分の体にぶち当てる。

前置きが激長ですが、今回の学びは新しい軸の発見(気づき)です。前回のゲームチェンジも近いですね。GKの例で言えば、一般に印象的な左右、上下とは異なる前後という新たな軸(新たというより本質そのもの)。これに気づくには、自分で身をもって体験するか、その道の専門家に指導してもらうことが必要。突然ひらめくことは稀でしょう。新たな軸の例としては、次のようなものがあります。①経営資源=人・モノ・金+情報、②モテる=外見・収入+価値観、③就職人気企業=給料・労働条件+社会貢献、④経営視点=顧客・自社・競合+流通、⑤財務分析=収支(PL)・財産(BS)+キャッシュフロー、⑥人気のお店=味・値段+見た目(インスタ映え)などなど。従来の既成概念を超える新たな切り口や、実は本質が違っていたなど、評価軸や競争軸が変わってバラダイムシフト(非連続の劇的変化)につながる場合もあります。そこにチャンスとリスクが発生する。仕事でも趣味でも生活でも、新たな軸を意識して進化・成長につなげたいですね。

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