プロジェクトマネジメント

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ビジネス・マーケティング
三菱電機が、品質不正など一連の不祥事を受けて、再発防止の取り組みを進めています。その一つとしてプロジェクトチームが発足して、先日初会合が開かれました。有志の従業員が会社課題に改善策を提言します。課長ら中堅層を中心とした45人が議論を重ね、来年3月に提言をまとめるとのことです。チームは社長直轄組織で、メンバーは応募した465人から選考。事業部門、管理部門から広く参加するようです。テレビニュースでも、カメラが入って初会合の様子を報道していました。ぜひ立て直しを期待したいです。

一般に企業不祥事があると、様々な再発防止策が検討されます。まず上層部の責任を示し、場合によっては社長が交代します。担当組織責任者は間違いなく更迭。そこはしっかりやらないと株主が許しません。株価も下がりますからね。そしてトップが企業風土刷新と再発防止を社外と社内に宣言します。その後多いのが、専門監督組織(品質管理、コンプライアンス等)の新設、従業員行動指針の全面改定、業務マニュアルの作成、などが行われます。これらは、社長が直轄するという形を取りますが、実務的にはとりまとめの担当役員を任命します。客観的視点を入れるためにガバナンスも見直し、社外取締役や社外監査役を強化。監査等委員会設置会社に移行する場合もあります。リスクマネジメントの再構築です。

トップ主導が基本ですが、今回の三菱電機のように従業員参画でプロジェクト化する場合も多い。上からと下からと両面アプローチです。ここで重要なのが、プロジェクトマネジメントの力量。形だけやると、従業員からの内部批判も出かねない。本気でやりましょう。外部視点を入れ、活動を効果的にするために、ここでコンサル会社を入れる場合があります。PMO、プロジェクトマネジメントオフィスです。フレームワークのサポートや、全体の進行管理をします。しかしここで大事なのは、コンサル任せにしないこと。優れた社員リーダーの存在が必須です。日頃からプロジェクトマネジメントの経験やスキルが社員にないといけません。一般に、組織横断プロジェクトは、本業兼務の場合が多いので、社員に疎まれ何かと悪者にされます。しかし、ジョブ型雇用が進むこれらからの時代、プロジェクトマネジメントは非常に重要です。人ごとではなく、意識したいと思いました。

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