司法試験について考える

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法務省が2021年の司法試験合格者を発表しました。私は法学部出身ではなく、司法試験制度に詳しくもありません。素人が見た司法試験について、感想も含めて書いてみたいと思います。2021年の受験者は3424人(-7.5%)、合格者は1421人。2012年新試験移行後で最少でした。一方で合格率は41.5%で、初めて4割を超えました。男女比は、72:28、平均年齢は28.3歳。

司法試験受験には、2つのルートがあるそうです。①法科大学院ルートと、②予備試験ルートです。法科大学院ルートは、大学卒業後2~3年法科大学院で学び、受験資格を得ます。予備試験ルートは、誰でも受験できる予備試験を受けて、それに合格すれば受験資格を得られます。②は合格率が非常に低い、超難関試験だそうです。一方①は、それほど難関ではありませんが、時間とお金がかかります。今回の合格者の内訳は、①1047人、②374人で、74%が法科大学院ルートです。そして合格率は、①が34.6%なのに対し、②は93.5%。え?9割超?そんな高い合格率聞いたことがありません。予備試験て、本試験より難しいんじゃないの?それほどの超難関試験なんですね。最近は、大学在学中に予備試験を受ける人も増えているようです。

大学別合格者数は、法科大学院別だけ、今の段階で公表されています。慶應が強いですね。合格者数は125人でトップ、合格率も55.1%と大変高いです(全体は41.5%)。他に合格者が100人を超えているのは、早稲田の115人と京大の114人です。京大は合格率61.6%で、驚異的に高いです。でも、予備試験ルートの合格率は、93.5%!すごいですね。この予備試験ルートについては、大学別合格者はまだ(?)発表されていません。もしかしたら、東大法学部の学部生などが多く含まれているのかもしれません。わかりませんが。

私が学生のころ(30年以上前)は、司法試験は難関中の難関で、みんな何度も何度も受けていました。今はいろいろ制度も変わり、司法浪人も減っているのでしょう。今回も合格者のうち、1回目受験者の比率は72.1%です。その分、大昔に比べると弁護士の人数も増え、簡単に独立開業できる時代ではないようです。私の周囲にも、弁護士資格を持ちながら、企業の法務部に勤務する人が多くいました。時代のニーズに合わせて資格制度も変わる。有資格者の行動も変わります。公認会計士なども同様ですね。合格者平均年齢が20歳台の難関司法試験、一般会社員が転職のために取る資格ではありません。プロの法律家として、ぜひ活躍してほしいです。

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