CB 2-6 医学ニュースを使って英語を身につける(初級編、一般の人向け)

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 こんにちは、ドクターNYです。少し間が空いてしまいましたが、内容重視型英語学習を提案していこうと思います。私の得意分野を生かして説明するため、内容は医学やアメリカ研究生活の中で得られるものを中心に選びますので「医学しばり」が有効になっていますが、これを読んでなるほど、と思っていただけたら個々人の興味に応じて内容を選んでんでいかれると効果的なのではないかと思います。

内容重視型英語学習のやり方

 簡単にやり方を説明します。繰り返し説明してきたように、言語学習は無関係で興味が湧かない例文を使って英語学習のための教材を使うと、大学入試の問題集をやっているようで、モチベーションを維持することも、最大限の効果を期待することも難しくなります。(私は、高校生の頃は受験参考書を読んで自作の問題を作るのが趣味でしたがある種の変態だったのだと思います。。)そこで、自分の生活に直結して関心が持てる内容を選ぶことが重要だということが近年重視されるようになり、コンテンツ重視言語学習というものが英語学習の主流ともいえる位置についています(Wesche他)。
 ところが、日本に住んでいると英語を使う必要性自体がなく、「生活に直結」した情報を英語で扱うことは自分で意図して機会を作らなければゼロになってしまいがちです。そこで、興味を持って持続できるトレーニングのためには「ゲーム性」がありかつ「それほど大変でないもの」というやり方がいいのだと思います。


そこで

1 ニュース原稿など、話題を探してなるべく早く読む(日本語記事を読むくらいの速度を目指す)

2 知らない表現単語と、知っているけど多分自発的には出せない表現単語をピックアップする。
 これこそが、あなただけの英語教材です。無料で、あなたの興味に完全に一致した世界にただ一つだけの英語学習教材です。

3 それらの表現を理解して将来取り出せるように記録する。
 ネット、電子辞書、周りにいる自分より英語に強い人、日本語でも英語でも、あらゆる手段を使ってその場で解決する。詳細はここでは省略しますが私はクラウドサービスを使って何年も前に記録したものでも検索できるような工夫をしています。

4 それらの表現を自分から積極的に使ってみる。
 例えば自分で自分に聞かせるミニ講義、友達が付き合ってくれるならその人に分からせるように自分の言葉で喋ってみる。外国人の友達がいればお茶でもしながらさりげなくその話題を振ってみる。恥ずかしがらずに積極的にやれば、内容が面白ければ結構みんな軽く付き合ってくれます。この当たりが、軽いゲーム性です。できなかったら、XXを一回我慢しよう、みたいな自分ルールが有効な人はそれもやってみましょう。腕立て伏せ10回でもいいかも。


5 時間を空けてそれらを復習して、積極的に使ってみる


ここまでがワンセットです。これをありとあらゆる生活の場面で繰り返していけば、英語は確実に上達します。

 ここではデモケースを見せていますが、この英語学習の場はあなただけのものです。サボってもできなくても誰も怒らないし、よくできても褒めてもくれません。

 ですが、これは自分だけの英語が自由に扱えるための最短パスです。将来その表現が必要になった時にスラスラとネイティブと互角に張り合えるための将来の投資です。できなければ将来の自分が困るというペナルティがある!と強く意識しましょう。ちょっとぼーっとする時間、携帯でゲームをする時間を削って10分くらいの個人セッションをやれば、繰り返しますが、1年もしないうちに英語力は確実に向上します。私の英語学習の提案の最大のポイントはこのモチベーションを維持するための意識の持ち方です。なるべく込み入った方法を避けて簡単にするのはモチベーションを維持するために大変重要です。


 次に、初級、中級とレベルを設定することについて説明します。

 英語の言語の特徴ですが、例えるなら日本語で敬語と常語が併立しているのが英語では明確な区別がないことと同じで、専門用語と一般表現の間には明確な違いがありません。

例えば口語表現で

I've been suffering from coughing many times, when I am sleeping.
 <>
 私は寝ている時に何度も咳が出て困っています。
 を専門的な言い方にしてみます
 The patient complains of nocturnal cough.
 <>
  患者の主訴は夜間咳嗽です

 短い文章なので意図が伝わりにくいかもしれませんが、英語で用いているのは同じcough です。complain ofもnocturnal(夜間の)も病院のカルテでしか使わない表現ではありません。日本語では主訴、咳嗽という絶対に病院の敷地内以外では使わない言葉があり、「患者の主訴は」という表現方法そのものが日常感覚とはずれています。ちなみに咳嗽は「がいそう」と読み、医学用語で咳のことです。絶対に、一般の人は使わないでしょう??

 日本の医学部で初めてアメリカの教科書を開いた時、その表現の分かりやすさと内容を伝えるための編集の仕方に驚いた記憶があります。
このことは意識していないと気づきにくいですが、英語で畏った表現というものは当然あるのですが、日本語のように語尾や文章の構造でひと目で分かるような書き方をされることは少なく、動詞や形容詞の選び方などの雰囲気で公式な表現と口語表現を分けていることが多いのです。これは日本語の敬語を学ぶのと互角の難しさだと思っています。

 話が逸れましたが、医学英語に関して英語そのものに初級中級という設定をすることにはあまり意味がありません。ここで言う初級編は英語のレベルそのもののことではありません。医学の話題の元を手に入れるのに論文や医師しか読まないようなものを避けて、ニュースや街の話題などハードルの低いものを選んでお届けします。




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