マントラの歴史と科学的効果

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⏬#マントラの歴史

✅#マントラの起源


マントラの起源は古代インドにあります。当時のインドでは、バラモン教の聖典であるヴェーダに、神々に奉る讃歌や祭詞が収録されていました。これらの言葉はマントラと呼ばれ、反復して唱えることで神々の恩寵や力を得ると信じられていました。また、バラモン教以外にも、土着の信仰や魔術にもマントラが用いられ、病気や災厄を除くための呪文として機能していました。

✅#マントラと仏教


仏教は当初、マントラや呪術を否定していましたが、後に仏教にもマントラが取り入れられるようになりました。初期仏教では、毒蛇を退散させる蛇除けの呪文(vidyā)が黙認されるようになりました。大乗仏教では、仏が説く真実の智慧や不可思議な力を表す呪文(vidyā)が重視されるようになりました。密教では、仏や菩薩や明王などの尊格を象徴する呪文(mantra)が発展しました。これらの呪文はサンスクリット語で書かれた経典から引用されたもので、漢訳経典では「真言」・「密言」・「明呪」・「陀羅尼」などと訳されました。

✅#マントラと各国


マントラはインドから中国や日本やチベットなどに伝播しましたが、各国で異なる発展を遂げました。中国では、サンスクリット語の発音を漢字で音写した真言が用いられましたが、その意味は理解されずに唱えられることが多くなりました。日本では、空海が真言宗を確立し、真言を唱えることで自在に衆生を救済することができると説きました。チベットでは、真言を唱える際に特殊な発声法(喉音)や手印(印相)や身体動作(身相)を加えることで効果を高めることが行われました。

⏬#マントラの科学的効果

✅#マントラと脳


マントラを唱えることは、脳にも良い影響を与えると言われています。ジェームズ・ハーツェル博士の研究チームが行った調査によって、マントラは脳の灰白質を増加させることが分かりました。灰白質とは、神経細胞の細胞体や樹状突起などからなる部分で、記憶や思考などの高次脳機能に関係しています。研究チームは、サンスクリット語のマントラを幼少期から学び、暗唱してきた古典学者たちと、一般の参加者の脳を比較しました。すると、サンスクリット語の古典学者たちは、一般の人たちよりも10%灰白質が大きく、大脳皮質も厚いことが明らかになったのです。サンスクリット語は他の言語にはない音の効果があると考えられるのです。

✅#マントラと血圧


マントラを唱えることは、血圧にも良い影響を与えると言われています。インドのACYTER (Advanced Centre for Yoga Therapy Education and Research)と呼ばれる「ヨガセラピーに関する教育と研究機関」でもマントラについての調査が行われました。マントラのひとつ「Om・オーム」を唱えながら瞑想を行うグループと、仰向けでリラックスするグループに分けられ、10分間続けてもらいます。終了後に被験者たちの血圧を測定すると、仰向けでリラックスしたグループには変化はなく、瞑想をしたグループは数値が下がっていたのです。被験者たちの収縮血圧の平均が134.3mmHgから124.7mmHgにまで落ちていました。たった1回のマントラを用いた瞑想であるにも関わらず変化が現れ、効果の即効性も明らかになったのです。
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