人体模型の初恋

記事
コラム
みぞれが舞う日

またこの時期がきた

ぼくは骨だから

寒さを感じない

人間は服を着込む

重ねて

重ねて

ぼくは心を重ねる

髑髏だから

また会えないかな

実験室にきたあの子

君だけだった

心を重ねてくれたのは

君は無邪気な笑顔

ぼくは髑髏顔

いつも泣いていた

どうしたのと聞くと

なんでもないって

いつも言ってたね

あれから数年

君が亡くなったと

連絡があった

みぞれが舞う日

ぼくは

どうすることもできなかった

ぼくを許して

人間は服を

重ねる

重ねる

郁恵にも

ぼくは

心を

重ねる

重ねる

自分を守るために


サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す