マインドフルネス

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私は毎朝散歩をしています。これは歩く瞑想に近いものがありますが、そんなに真剣には瞑想をしていません。いろいろなことを考え、感じながらブラブラ歩いているだけです。本来の歩行瞑想法は、周りの景色を見ずに視線を前方に固定して、普段より少し遅い速度で歩きながら、呼吸や足の感覚、体全体の動きや、自分の内部に生じてくる感覚に意識を集中するものです。

この歩く瞑想は、座る瞑想と同じように、マインドフルネスの実践法の一つです。マインドフルネスとは「今、この瞬間」を大切にする生き方のことで、仏教の経典で使われている古代インドの言語「サティ(sati)」という言葉の英語訳としてあてられたものです。「心にとどめておくこと」あるいは「気づき」などと訳されています。

以前の「雲」という公式ブログ(kanamoon)で、一昨年のゴールデンウィークに禅僧ティクナットハン氏が拠点としているプラム・ヴィレッジが主催するマインドフルネス(今この瞬間に気づき目覚めている)のリトリートに参加したことを書きましたが、まさにそれが仏教の思想を生かしたマインドフルネスでした。物事を良いとか悪いとかジャッジすることなく、座る瞑想、歩く瞑想、食べる瞑想、歌う瞑想、話す瞑想など、呼吸に集中しながら「今、この瞬間」に気づくリトリートでした。

このマインドフルネスは、ストレス軽減や集中力の強化などの効果が得られることから、世界中で大きな注目を集めていて、禅僧ティクナットハン氏もアメリカ連邦議会議員やグーグル本社の社員を対象とした瞑想会を行っています。このマインドフルネスが世界中で受け入れられた背景には、マインドフルネス瞑想の体や脳への効果や臨床治療としての有効性が、多くの研究によって示されるようになってきたことにあります。例えば、情動を司る扁桃体が改善したとか・・・。

私も海上保安庁の職員対象のメンタルヘルス研修会で、このマインドフルネスを紹介したことがありました。船艇の乗組員は船に閉じ込められているのでストレスが多いだろうな~と想像していましたが、海上にいるほうがメンタルの状態がよく、陸上で事務的な仕事をしているほうがメンタルダウンになる可能性が高いとお聞きして驚いたことがありました。自然と共に在ることが、マインドフルネスを保つ秘訣なのかもしれないですね。

そういえば、プラム・ヴィレッジが主催するリトリートで、10名ほどのダルマティーチャー(瞑想指導者)たちが英語で読経する「The Heart Sutra(般若心経)」を聴きました。西洋音楽とベトナム音楽がミックスされたメロディが美しく、Queenを彷彿とさせるちょっとロックな感じでかっこよかったです。楽譜まであって、歌う瞑想を行うプラム・ヴィレッジらしいなあと思いました。

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