相続迷走

記事
学び
本日は、相続により取得した不動産の取引体験談を書いてみようと思います。
まず、不動産の相続登記が義務化される方向で国が進めていることはご存知でしょうか。早ければ今年度には、改正されるかも・・・と言われています。




今は、相続登記を行わずとも普段の生活に特段支障がないため、被相続人名義のまま放置している方も多いです。
私の取引の中で最大に遡った登記は「明治22年」を最後に放置し続けていた土地でした。




ただ、被相続人名義のまま第三者に売却することは出来ませんので、必ず売主となる者の名義に登記を移転する必要があります。
もちろん売却のタイミングで行っても良いのですが、あまりにも放置しすぎると、知らぬ間に法定相続人が自分の想定していたよりも多くなり、その結果、多額の費用と期間、労力が掛かってしまい売却したいタイミングで売却できないケースも出てきます。





以前、父親の不動産を相続した子どもお二人から相談依頼を受けたのですが、相続発生時に相続登記をしておらず15年ほど経過した後に売却へと動き出しました。その相談者様は、固定資産税もそのお二人が負担していたこともあり、当然に自分たちが法定相続人と思っていたのですが、いざ戸籍謄本を洗い出してみると、相談者様の他に10人の相続人がいました。




しかも、相談者様は、10人のうち1人しか面識がなく、さらに連絡先は知りませんでした。
そこで、唯一面識のある方に私が、自宅まで訪問し事情を説明したところ、運よくご理解頂きご売却に同意頂きました。(突然の訪問で良くご理解して頂けたなと我ながら感じました)
残りの方についても、戸籍謄本の住所をもとに手紙でアプローチし、その後、何度かお話しさせて頂き何とか話しが纏まりました。
ただ、残り1人だけは、まったく反応がなく行き詰ってしまいました。また、戸籍上の住所も関東地方であったため、気軽に訪問することもできませんでしたが、ここまで来て中途半端に諦めるのも嫌でしたので一か八か司法書士を連れてそのご自宅まで訪問をしました。これもまた運よく本人とお会いできました。しかし、警戒心が強く(このご時世、当たり前の話しなのですが・・・)その場でご同意までは頂けませんでした。その後、改めて相談者を連れてご自宅に伺い、何とか話しが纏まり売却まで辿り着きました。



また私にとっては良い経験になりましたが、相談者様にとっては、多額の費用と1年近くの時間を要し非常に大変な作業となりました。
それでも、この状況下で話しが纏まったことは、非常に運が良かったと思います。
このように、相続登記の義務がなくとも、いざという時に非常に面倒になる場合もございますのでお気をつけください。



ここで営業となりますが、相続が発生しそのままにしている方や、終活等で将来的な不動産の処理をお考えの方は、是非当社にご相談くださいませ!
その方の相続内容に応じて必要な作業を判断し、出来るかぎり不要な費用を掛けない権利調整をご提案させて頂きます。


相続後、一定期間内に相続物件をご売却しましたら、譲渡税の減税に繋がる場合もございますので、お早めにご相談頂く事をおススメします。


本日はここまで、ご愛読ありがとうございました。




サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す