校正サービスと言いつつ

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 ようこそお越しくださいました。ココナラにて小説の校正・添削サービスを出品しております。dandy_sunと申します。よろしくお願いします。

 今回は校正サービスについて書きたいと思います。と言うのも、私が掲げている「校正」と、本来の「校正」の意味が別物だからです。

 まず、私が出品している「校正」の内容は次のようなものです。
・誤字脱字チェックをします。
・文章が日本語の文法と照らし合わせて変じゃないかチェックします。

 ということで、赤ペン先生的なことをするサービスです。校正サービスと言いつつ、本当は「校閲」とでも記載すべき作業内容となっております。

 では本来の校正とは――と、説明に入る前に、そもそも「本来」って何なの? というところを明確にします。今回は「活字出版における校正」と定義します。

原稿依頼から校正まで


 活字出版において原稿依頼から校正作業が登場するまでの流れを、ざっくり書いてみます。

1、出版社(編集者)が著者に書いてほしいものを依頼。
2、著者が執筆し、原稿を納める。
3、出版社が内容、分量、表記、引用元などをチェックして著者に報告。
4、著者が修正して再度納める。
(3、4繰り返し)
5、出版社から印刷所へ原稿が渡る。
6、印刷所で「校正刷」を作成。(校正刷:印刷結果はこうなりますよ、の確認用紙)
7、出版社が「原稿」と「校正刷」を突き合わせる。

 実は「校正」と呼ばれる作業段階は、7の部分です。普通に生きている分には、存在すらも知りようがないような、そんな作業ですね。


本来の校正では何を見る?


 校正では、次の問題を解決します。

A、校正刷が原稿の通りになっていない(=誤植がある)
B、校正刷のレイアウトに不備
C、原稿にそもそも誤りがある

 Cの原稿の誤りについては、手順3、4の時点で修正できているのがベストですが、校正で逃すと世に出ていってしまうというわけです。校正が最後の砦ということですね。
 さて校正結果を受けた著者は、必要に応じて原稿を修正します。3、4があっての修正ですから、多くの場合、校正段階での著者修正は1回で終わりになります(著者の希望次第で、複数回直すことも)。
 後はひたすら出版社が「校正刷が原稿通りか」や「校正刷のレイアウト」をチェックし、印刷所とやり取します。

 市販の小説を読んでいて誤植を見つけた、なんていうお話も時たま耳にしますが、これは校正をすり抜けてしまった、ということになります。

 ということで、私が出品サービスとして扱っているのは3のごく一部の内容となります。ちなみに3の作業段階の呼称は「原稿整理」です。
 校閲だ原稿整理だと言われても一般の方はピンときませんから、私を含めココナラの出品者さんは「校正」サービスと表現している場合が多いわけです。
 実際のところ、一般の方が原稿と校正刷を持ち歩いて、「誰か突き合わせてくれー」と助けを求めるケースって、考えにくいですよね。
 7の正式な「校正」を行うためには校正記号を修得しなくてはなりませんし、印刷所にまつわる知識も求められます。ですので校正の資格が存在しており、資格取得に向けて日本エディタースクールという団体にて通信教育を受けることもできます。
 ちなみに私、日本エディタースクールの教材を購入したことがあるのですが、当時の仕事が忙しく、勉強を完了できなかったという過去があります。お恥ずかしい。

 そんなことはさておき、とにかく活字出版においては7が本当の意味での「校正」である。そんな豆知識でした。

人間だもの


 ということで、私の校正サービスは本来の校正とは別物である、というお話でした。

 原稿整理も校正もすり抜けて、誤りが世に出てしまうことはある、ということはぜひとも覚えておいてください――などと書いていると予防線を張っているように聞こえるかもしれません。まあその通りです。私はロボットではないので、完全100パーセントなどとはもちろんお約束できませんが、一生懸命対応させていただきます。
 数ある校正・校閲サービスの選択肢の一つに加えていただけるとうれしいです。


 と、上手い具合に宣伝できたところでお別れしたいと思います。読んでいただき、ありがとうございました。
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