株式取引は、等価交換。
だから、本当の価値を知らないといけません。
そもそも時価は、相手が勝手につけた値段。
なにもその値段で買わないといけないという決まりはありません。
きちんとその会社の価値を確認して、なおかつそれよりも同じかより安い値段で買う必要があります。
では、その価値とは?
それは、あなたが株を買ったときに得られるものです。
値上がり期待とか、将来性とかではありません。
もっと具体的な、そして数値で表せるものです。
そもそも株価は、数値です。
数値には、感情や期待などは含みません。
数値にできることは、グラフを作るか計算するかです。
ちょっと脱線しました。
では、もとに戻って、その価値とは?
それは、株主の権利です。
株主の権利は、いくつかありますが、代表的なのは3つ。
1.配当金
2.残余財産の分配権
3.議決権
・・・・な~んだ。と思いましたか?
少し勉強した方なら、これらの権利が得られることは知っていても活用の仕方を知らない。
いいえ、知ろうとしない方が多いのではないかと思います。
それは、これらが大したものではないと思われているからです。
まず、配当金。
今は金利が安いので、そこそこの値打ちですが、私が証券マンだったころは、バブルの全盛期。
どんどん値上がりするので、ほとんど時価が1,000円以上の株が多かったのです。
しかも現在のように100株単位の株は少なく、1,000株単位。
1銘柄を買うには100万以上の資金が必要です。
で、もらえる配当金は5円~10円が多いので、5,000円~10,000円。
0.5%~1%
そのころ銀行の定期は、4%以上だったと記憶しています。
そのうえ、配当金をもらうには、名義書き換えをしないといけないので、2週間くらい売ることができません。
せっかく高値を付けても売れないと困るので、あえて名義書き換えをぜずに配当金を辞退する人も多かったのです。
だから、あまり価値のあるものと思っている人は少ないのかもしれません。
次に残余財産分配権
これは、会社が解散した時に、全資産を処分してお金に変えてそれらを全株数で割ったものです。
仮に1億円のお金が残ったとして、全株数が10,000株の場合は、1株当たり10,000円もらえるという計算です。
ところがこの権利も、こんな風に言われます。
会社が解散するときは、倒産するときだから借金しか残らない。
借金を分けてもらっても仕方ない。
(仮に赤字で倒産しても、株主は負債を負うことはありません)
・・・と言われます。
最後の議決権に至っては、ほとんどボロカス扱いです。
確かに、大株主であれば会社の運営に意見も言える。
しかし、1,000株くらいしか持っていなかったら、いくら意見を言っても発言力は0に等しい。
少数株主には、関係ないもの。と言われます。
・・・・とまあ、3つの権利はほとんど無視されるようです。
本当は、すごい価値があるのにも関わらず。
でも、これを知らずに株式取引をするという事は、
中身も見ずに、相手の言い値で、買い物をするようなものです。
よほど運がよくない限り、損をするのは当たり前です。
だから、株式取引をするにあたり、第一歩は、中身を知ることから始めましょう。