単位セメント量とは?

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単位セメント量とは、その名の通り単位量当たりのセメントの量で、この場合はコンクリート1㎥(単位量)当たりのセメントの質量のことを言います。

ですので単位は「kg/㎥」となります。

コンクリートにセメントは必要不可欠ですので
単位セメント量には「最小値」が規定されています。
実際に出題された問題を見てみましょう!(不適当な選択肢は全て適当な選択肢に変更しています。)

普通コンクリートの単位セメント量の最小値は270kg/㎥
↑一級建築士施工平成8年No.11で出題されています

高性能AE減水剤を用いる普通コンクリートの単位セメント量の最小値は290kg/㎥
↑一級建築士施工平成17年No.11で出題されています

場所打ちコンクリートの単位セメント量の最小値は330kg/㎥
↑一級建築士施工平成26年No.7で出題されています

覚え方は
攻め  を担う 元帥は 肉球すごいが、場所がわからずさんざん
セメント 270 減水剤 290     場所打ち   330
でいかがでしょうか、方向音痴な可愛くて強い元帥(軍人の最高位のこと)を想像していただくと覚えやすいです(笑)

気を取り直して本題ですが

単位セメント量が小さいと・・・


↓悪いこと
①強度が低下
②骨材の分離により豆板が発生しやすくなる
③水密性の低下
④耐久性の低下
⑤圧縮強度の低下
⑥中性化速度が速くなる

↓良いこと
⑦水和熱によるコンクリートのひび割れが発生しにくい

以上のような現象が起こります。
実は単位セメント量が小さいことは悪いことだけではないです!
では実際に問題を見てみましょう!

コンクリートの圧縮強度は、水セメント比が小さいほど高い
↑一級建築士構造令和元年No.28で出題されています
※水セメント比=単位水量/単位セメント量のこと
水セメント比が小さい=単位セメント量が大きい=⑤より圧縮強度は高くなります。

コンクリートの中性化速度は、水セメント比が小さいほど遅い
↑一級建築士構造令和元年No.28で出題されています
水セメント比が小さい=単位セメント量が大きい=⑥より中性化速度は遅くなります。

水和熱によるコンクリートのひび割れは、単位セメント量が少ないコンクリートほど発生しにくい
↑一級建築士構造令和元年No.28で出題されています
単位セメント量が少ない=⑦よりひび割れは発生しにくいです


単位セメント量が大きいと・・・

①単位セメント量が小さい時と逆の現象が起こる
②大きすぎると水和熱が高くなり乾燥収縮によるクラックの原因になる

乾燥収縮によるひび割れは、水セメント比が同じ場合、単位セメント量が多いコンクリートほど発生しやすい
↑一級建築士構造平成30年No.28で出題されています
②よりひび割れは発生しやすいです

高強度コンクリートの自己収縮を抑制するために、所要のワーカビリティーが得られる範囲で、単位セメント量をできるだけ小さくした
↑一級建築士施工平成28年No.10で出題されています
②より水和熱が下がるため収縮が抑制されます

過去問は以上になります!
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