ケース面接の対策をコンサルが本気で解説

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コラム
どうも、外資系エリートの僕です。
調子に乗りました、すみません。

コロナウィルスによって富の格差が拡大しており、この格差は人材市場にも大きな影響を与えています。

失業率が高まる一方で一部のスキルを持った人材に需要が集中しています。

なぜ景気後退が予想される中である特定の人材にはオファーが届くのか?
それは市場環境が激変する時代こそゲームチェンジを起こしやすく次の覇権を握ることができるという攻めの姿勢から、また1人当たりの労働生産性を向上させないと今後企業は生き残れないという守りの姿勢、その両方の理由を持ってオファーが届くのです。

外資系コンサルもこの激変する時代で求められ市場ニーズが高まる人材です。
事実、私のもとには毎日多数のエージェントや企業からオファーのメールが届いています。
そんな魅力的な外資系コンサルになるために絶対パスしなければならないもの。
それこそがケース面接になります。

このケース面接がわからないという方にケース面接の説明とどうすれば評価されやすいかといった情報をお伝えできればと思い、今回ブログを書いてみました。
ちなみに、ケース面接という側面で見てしまうとやや矮小になりますが、要は”ロジカルに考えるってどうすればいいのか?”というのを事例を交えて説明をするので、転職者・就活生だけでなくスキルアップを目指すビジネスマンや受験生、学生にも見てもらいたい記事になっています。
(特に文系の受験生は見ると物事の考え方が根本的にいい方に変わると思います。)
では早速説明に参りましょう。


1.ケース面接って何?

ケース面接とは、受験者に即興でCase Studyをしてもらい、受験者の論理力を見る面接形式になります。
Case Studyとは、事例研究という意味です。
つまり、ある事例について、分析して解を導き出してくださいというものになります。

2.どのような形式で行われるのか?

企業にもよりますが、事前にケースのお題を見せられて個人で考える時間がおよそ20~30分、その後面接官とのディスカッションが20~30分で行われます。

この時面接官は複数人の場合もありますし、英語で行われる場合もあります。
僕個人の経験としては、英語で行われる場合は事前に説明がありましたが、人によっては日本語のケース面接後、同じことを英語で説明してと言われる場合もあるそうです。

3.どんなお題が出されるのか?

大きく分けて、
①打ち手型
②推定型
③合体型
の3つになります。

①打ち手型の具体例を出すと、
例1)スタバの売上を最大化してください
例2)睡眠を改善してください
などです。
ケース面接の多くはこのケースになります。

②推定型は、
例3)ピアノ調律師の人数を算出してください
例4)全国のポストの数を算出してください
などのいわゆるフェルミ推定の問題です。

③合同型は、最初のお題で効かれることはあまりないです。
ただ、①型の面接の途中で面接官が市場規模や現状の売上などを聞いてくるケースがあります。
ちなみに私は①~③すべてを経験し、いずれのケースもパスしています。

4.どうやって回答すればいいのか?

これが一番気になるところですよね。今回のブログの肝になります。
Conclusion Firstという言葉がありますが、コンサルのケース面接ではあまりお勧めしません。

自分の思考プロセスそのものを見せることが重要になります。
このプロセスですが、ケースの場合ある程度テンプレ化できるので、テンプレプロセスを紹介します。

A)定義・議論の土台セッティング
B)KSF・ボトルネックの特定
C)打ち手出し
D)打ち手評価

A)定義・議論の土台セッティングとは、議論をする前の前提条件を確認する作業になります。
例えば、例1)スタバの売上を最大化する のであれば、スタバ全社の話なのか1店舗の話なのか、1店舗であるとすれば、どの地域の店舗なのかとかです(東京駅前のスタバなど)
この際、現状のキャパシティ(席が何席あるのか)など基本情報も整理できると良いです。

例2)睡眠を改善する のようにより抽象的なお題の場合は、誰、なぜを整理しておくとよいと思います。
例えば、スタートアップのファウンダーで夜の11時まで仕事をしk8には家を出る必要がある人から最近眠っても疲れが取れないといった相談を受けたなど、具体的なケースに落とし込む必要があります。

これができないと面接官からしたら、何の話をしているのかわからん、ということになりコミュニケーションスキルを疑われる恐れがあります。
相手と自分の頭の中にあるビジネスケースを揃えるというのはコンサルタントにとって必須のスキルなので、ちゃんと定義・議論の土台セッティングをして面接官と目線合わせをしましょう。

B)KSF・課題の特定
ここが最重要といっても過言ではありません。
正しくは論点>課題>打ち手ですが、論点が決まっているケースでは課題の設定、仮説出しが最も評価されるポイントです。
このプロセスで必要なスキルがいわゆるロジカルシンキングというものです。
ロジカルシンキングを用いて、課題を見つけていきます。
例1)であれば、午後以降の回転率が少ない などです。
例2)であれば、深い睡眠が少ない為睡眠時間に対して疲れがとりにくい などです。
ロジカルシンキングの詳しい内容については次章で述べます。

C)打ち手出し
課題が見つかったら、次は打ち手を考えます。
例1)であれば、①長時間利用について注意書きを貼る ②お水の提供をやめる ③ソファ席をなくし椅子に変える などです。

例2)であれば、①ベッドなど寝具を変える ②朝日光に浴びるようにして体内時計を整える ③11時以降は携帯を見ないなどです。

課題に合わせた打ち手を複数個考えていきます。
複数考えるの重要ですが、このコツも次章で述べます。
ちなみにちゃんと打ち手が課題を解決することが重要です。

例えば、例2)の場合で、仕事早く切り上げて10時には帰宅し1時間睡眠時間を多く確保する といった打ち手を考えても、睡眠時間を増やすことにはなっても質を上げることにはなりません。
課題に合わせた打ち手を考えることが重要です。
※学生などはちょっと例1)③のイメージがわかないかもしれませんが、タリーズとかではこんな感じで大人数用にコーヒーポットを提供したりしています。

D)打ち手評価
最後に複数個並べた打ち手を評価して最終的な打ち手を決めます。
評価基準にもテンプレがあり、α)インパクト β)実現可能性 で評価してきます。

例1)の打ち手で見ると
①長時間利用について注意書きを貼る
α)低:注意書きに気づかない、気づいても気にしない可能性が高い
β)高:張り紙を張るだけなのでほとんどコストがかからない
②お水の提供をやめる
α)中:喉が渇いた客は出ていくか新しく注文を取る為、回転か客単価が改善されやすい
β)低:クレームの原因になりやすくブランド棄損に繋がる
③ソファ席をなくし椅子に変える
α)大:物理的・身体的に長時間いにくくなる
β)中:椅子を変えるコストが発生する
評価した結果、取り急ぎ①をやり、並行して③については、全部のソファ席を取るのではなく一部のソファ席を変えてみて費用対効果を検証するなどで決着をつけます。

5.どんな評価基準で見られているのか?

ケース面接の流れを一通り説明してきましたが、面接官がどのような視点で見ているかが気になりますよね。
これはズバリ、ロジカルシンキングを見ています。
(あとコミュニケーションスキルも見ていますが、これは字ずらではなく場数を踏む必要があるので、今回は割愛します)

ロジカルシンキングとは何か?

ロジカルシンキングとは以下2つの要素から構成されます。
TL1.)横のロジック MECEに事象を分解する
TL2.)縦のロジック Why so? So What?で深く考える

TL1.)横のロジック MECEに事象を分解する
MECEとは、Mutually Exclusive, Collectively Exhaustiveの略で、モレなくダブりなくの意味です。
例1)の場合だと
スタバの売上=イートイン+テイクアウト
イートイン=キャパシティ(席の多さ)× 占有率 × 回転 × 客単価1
テイクアウト=客数 × 客単価2
と因数分解していくことでMECEに事象を分けられます。

TL2.)縦のロジック Why so? So What?で深く考える
Why so? So What?は、そのままの意味で「なぜそうなのか、だから何が言えるのか?」を可能な限り自問していくことで分析の深さを増やす方法になります。
例1)の場合だと、
因数分解した構成要素それぞれの課題について深堀をしていく
・キャパシティに課題があるか?
ない→「なぜそう思うのか?」
テナント料が高い中でこれ以上の面積拡大は望めない為

・占有率に問題はあるか?
ある→「なぜそう思うのか?」
朝は出勤・営業前の顧客、午後からは息抜きとして使われることが多いが、お昼の利用客が少ない→「なぜそう思うのか?」
ランチ時はご飯を求める顧客が多く、近くの飲食店にユーザを取られやすい為
・回転に問題はあるか?
ある→「なぜそう思うのか?」
午後のランチの後などテレワークの社会人や学生が多く利用している為、長時間利用されやすくなっている→「なぜそう思うのか?」
東京駅は大企業が多くある為、企業イベントが行われることが多くその帰りにそこで作業されるケースがある為

・客単価1に問題はあるか?
・・・

このように全体的に網羅感のある分析ができているか?課題としたときの仮説は妥当なのか?というのを面接官は見てきます。

ただ、ボトルネック・課題の抽出のところはそのビジネスの勘所を抑えられているかが結構重要だったりします。
先ほどのスタバの例であれば、現実では基本的に回転率をどのように上げるか?というのを考えてビジネスをしています。

なので、業種や業態などによって共通する課題などは結構あるので、それを事前に把握しておき、MECE感を出して答えありきでボトルネックを抽出方法もありだったりします。(ただあくまでも答えありきではなさそうに見せるのがコツ)

6.普段どうやって練習すればいいの?

基本的には問題や解説が載っている書籍があるので、「コンサル 対策 本」などでググって出た本をAmazonで購入してみてください。

また、経済やものの見方は人の思考を見て学ぶのが一番いいと思います。
なので、頭いいと思う人のTwitterやnoteをフォローしてインプットをためるのもいいと思います。

試合経験を積む為には、①実際の面接の場に行く、②面接官役を誰かにやってもらうの2つの方法があります。

①実際の面接の場に行く、は志望していない企業でもケースの練習がてら受けるのがいいのかなと思います。
②面接官役を誰かにやってもらう、は外コン志望の同級生や先輩にお願いすると結構やってくれたりします。

また、僕が面接官をするコンサルのケース対策講座を実施しているので興味があれば、見ていってください。



7.終わりに

ケース面接の本を何度か読んだら結構簡単だったから対策は大丈夫そうって思うことがあるかなと思います。
実際は、対策本の内容をなぞっているだけでいざ自分が解くとなると全然できないというのが実際のところかなと思います。

私もそうでしたし、私のサービスで受講される皆さんが口をそろえて言うことでもあります。

「対策本を読んでできる気になってましたが、実際やってみて全然うまくいかないことに気づきました!」と

実際にコンサルタントとして市場にいた身としてアドバイスをするのであれば、本番前にできることがあるのであれば、可能な限りやってくださいということです。

コンサルティングファームは多数存在するし今後も増えていく市場でしょう。
ですが、本当に入りたい企業の面接はワンチャンスと思った方がよいです。

面接官が担当した志願者の情報は組織全体で共有されます。(少なくとも私のファームはそうでした。)
つまり、別の部署を受けなおそうと思ってもエントリーの時点で落とされる可能性が高いということです。

転職や新卒入社でコンサルを希望する人は意識も高く、仕事にやりがいや成長機会を求めている方なのかなと思います。

それくらい人生において仕事の割合がでかい。

あなたの人生を豊かにするためにも、今あるリソースを踏まえ、できることをやるということをお勧めいたします。

もしよろしければ、あなたの大きな第一歩を応援するお手伝いをさせてください。


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