プログラミング言語とは何か?

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プログラミング言語とは何か?

プログラミングの学習をする方は沢山いらっしゃると思いますが、プログラミングの勉強とプログラミング言語の勉強というのは実は結構違うものです。この違いをよく理解するとプログラミングの勉強のやり方も変わってきます。
プログラミング言語
まず、プログラミング言語について簡単に説明すると、「プログラムを書くための言葉」というのが一番近い説明かと思います。 では、プログラムとは何かというと、「コンピュータが仕事をするための指示書」です。 つまり、プログラミング言語といいうのは、指示書を書くための「道具」という事になります。 違うプログラミング言語で同じような指示書を書くことも可能なので、大切なのは、プログラミング言語よりも、実は指示書の中身の方が重要です。

どんなプログラムがあるか?
では、プログラムにはどんな物があるかというと、この記事では紹介しきれない位沢山あります。プログラムと言うと多くの人の頭に浮かぶのがコンピュータ(PC など)やスマホで動くアプリのイメージが多いと思いますが、ゲームもプログラムですし、殆どの電化製品や車にも沢山のプログラムが搭載されています。

この記事で全部をカバーできないので、この記事では Web 開発という分野を考えてみます。 Web サイトや Web アプリ、Web サービスの開発という事になりますが、この連載でも紹介していますが、さらに細かく分ける事ができて、Web ブラウザで動作するフロントエンドから、インターネット上のサーバーで動作するバックエンドというように分類できます。

実際は、Web サーバーの機能を提供するソフトウエアもプログラムですし、Web ブラウザーもプログラムです。そう考えると、フロントエンドのプログラムは、Web ブラウザというソフトウエアの中で動作する、別のプログラムという事になります。このフロントエンドのプログラムは、インターネット上のサーバーにあって、Web ブラウザは、Web サーバーからこのフロントエンドのプログラムを受け取って実行しています。Web サーバー側では、Web サーバーの機能を提供するプログラムが、Web ブラウザからのリクエスに答える形で必要なファイルを提供するような「仕組み」になっています。

Web 開発という分野でも、いろいろなプログラムを組み合わせて仕組みができていて、それぞれの担当の機能を実現する仕組みになっています。

仕組みを作る人とプログラムを書く人
そうなると、ある機能やサービスを実現する仕組みを考える人と、考えられた仕組みを作る部品になるプログラムを書く人が必要になってきます。

これは、例えば、スマホという製品を考えた時に、スマホの設計をする人と、スマホの組み立てをする人がいるのはご存知だと思いますが、プログラミングの世界でも同じような関係があります。機能やサービスの設計をする人と、設計図を元にプログラムを書く人という感じです。

もちろん機能やサービスの設計をする人は、プログラミング言語の知識も必要ですが、多くの場合、実際のプログラミングは別の人に任せる場合が多くなります。設計をする人の役割は全体の取りまとめや、プログラム間でどのようにデータをやり取りするかなどを細かく決めてプログラムを書く人に指示を出すのが仕事になります。

プログラムを書く人は、指示通りに、必要な機能をプログラムにするのが仕事です。

このどちらを目指すかで、勉強する内容も、勉強の進め方も大きく変わってきます。

やりたい仕事は何か?
プログラミングの学習をする人の多くは、プログラミングのスキルを生かして「仕事」にして行こうと考えていらっしゃるかと思います。 その際に、どういう形で仕事にするかでその学習方法や必要な知識も変わってきます。

例えば、未経験からプログラマーを目指すという場合でも、会社に就職する事を目指す場合と、独立してフリーランスとしてやっていくという場合では長期的には大きく変わってきます。

会社に就職する場合には、最初はプログラムを作る人から始めてステップアップしていくということも可能です。ある程度の規模のソフトウエアの開発はチームで行う場合が多く、チームにはいろいろなスキルやレベルの人が混在します。最初は、簡単な仕事でも、仕事をこなす中で成長して、より複雑な仕事をこなしていくという事は十分に可能です。

一方で独立してフリーランスとしてやっていく場合は、会社などが発注するプログラムを書く仕事を請け負ってプログラムを書いたりするケースがどうして多くなります。これは、個人である程度の規模のアプリやサービスを作るのは簡単では無いので、仕事としては少ないからです。もちろん、フリーランスの場合、自分次第でいろいろな可能性はあると思いますが、未経験からという前提だと、受注できる仕事は限定的といえます。 プログラムを書くのが仕事の場合、必要なプログラミング言語を勉強して、それを使いこなしてプログラムに落とし込んでいくための勉強が中心になります。

ステップアップして、アプリやサービスの仕組みなどを設計する仕事をしたい場合は、プログラミング言語の勉強だけでは十分ではなく、端末(PC やスマホ)からサーバーなどのハードウエアの知識やネットワーク、OS の知識など幅広い分野を理解している必要があります。 こうした事を体系立てて勉強するには、多くの場合、専門の学校やコースを受講して勉強するのが近道です。身近にこうした分野に詳しい人がいない場合は独学するのは結構ハードルが高いといえます。会社の場合は、こうした分野も働きながら理解する機会が多いのでステップアップできる可能性が高くなります。

まとめ
プログラミングの学習は、プログラミング言語を学習することと思いがちですが。プログラミング言語は、「プログラムの世界の一部」でしかありません。 実際は、プログラミング関連の仕事でも、アプリやサービスの「仕組み」を「設計」する仕事と、設計図を元に「プログラムにする」プログラマーの仕事に大きく分けられます。仕組み作りには、プログラミング言語だけではなく、端末やサーバーさらに、ネットワークや OS などを含めた「システム」の知識が重要になります。

プログラミング言語は、求められる「処理」をコンピュータにわかるような「指示書」を書くための手段であって、ソフトウエアエンジニアリングの「一部分」です。さらに、高度な仕事を目指す場合は、コンピュータやネットワークの仕組みなどさらに広い分野の学習が必要です。こうした学習には、その道に詳しい人が身近にいない場合は、スクールや講座の受講が近道です。
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