Linux を使ってスキルアップ!

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Linux を使ってスキルアップ!

Windows の PC を持っている方は Windows を利用するのが普通です。しかし、少し古くなった PC を活用する際には Linux を利用するのも一つの選択肢です。Linux は多くのサーバーでも利用されていて、Linux の知識はサーバー側の開発を行う際に大いに役に立ちます。古い PC で Linux を使って、あなたのスキルアップを目指しませんか?


バックエンドの開発にはサーバーの知識が重要
Web ブラウザで動作するフロントエンドの開発は、PC と Web ブラウザがあれば簡単にできます。 バックエンドの開発も、PC 上で「Web サーバ(HTTP サーバー)」を動作させれば、基本的には特に問題なく開発可能です。従って、特別なサーバーの知識がなくてもある程度開発を進める事に大きな問題はありません。

シンプルな開発の場合は、あまり問題が起きることも少なく大きな問題ではありません。しかし、実際には、開発中の PC 上でテストしていた場合には問題がなかった場合でも、実際にインターネット上で稼働させようとすると、思うように動かない場合が結構あります。

これは、開発環境で利用している Web サーバー(HTTP サーバ)と実際のサーバーの設定が微妙に違ったりしているのが原因になっています。世の中の Web サーバーは、Linux を利用しているものが多く、 Linux の知識があると、こうした設定時のトラブルの対処時にも役に立ちます。開発用の設定と大きく違ってくるのは、ネットワーク関連の設定が必要になる場合が多く、開発環境と実際の設定で違いが出てしまうことが殆どのトラブルの原因です。

サーバー側や Linux の知識を身につけることは、Web 開発者としてのスキルアップの一つの方向です。

PC を買い替えた時がチャンス
とは言ったものの、Windows を使うのをやめて、Linux に乗り換えるというのは中々できない物です。 Linux で Windows でやっていることが全部できるかというと、プログラム開発以外の用途などでは出来ないことも結構あります。 Linux でも写真や動画を編集するためのアプリはありますが、世の中の沢山の人が利用しているようなアプリは通常は Windows 用とか Mac 用の商用パッケージの場合も多く、Linux では利用出来ないものも多くなっています。また、ゲームなども Linux では出来ないものが多くなっています。そう考えると、プログラム開発には Linux が便利でも簡単に乗り換えるというのはハードルが高いと言えます。

ところが、新しい PC を購入した場合、殆どの事は新しい PC で行うのが普通です。そうすると、古くなった PC を利用する機会は減ります。 古い PC といっても最近まで利用していたわけですから、使い物にならないという事ではありません。そう考えると、何か活用できないかと考えた場合には、Linux の PC として再利用するというのは、一つの選択肢になります。

Linux を使うメリットは?
Web サイトや Web アプリ・サービスは、1台のコンピュータでは成り立ちません。 利用者が使う端末(PC やスマホ)と Web ホスティングをするサーバーの両方があって初めて利用可能になる仕組みになっています。 端末側(PC やスマホ)は、Web ブラウザなので特別な設定は必要ないのが普通ですが、サーバー側では実際にはいろいろな設定が必要になります。

例えば、サーバーのどこに公開する情報の中身(ファイルや画像情報など)をおくのかとか、サーバーにどうやってそうした公開用の情報を送るかなど、実際の開発以外にも知っていると役に立つ情報が沢山あります。Windows などでもサーバー機能を持たせたバージョンもありますが、無料では通常は利用出来ません。Linux ならば、サーバー側の機能を全て無料で設定して利用することも可能です。

多くのホスティングサービスは、こうした機能は、利用者が使いやすいように管理用の機能を作って提供しているので実際に何が起こっているかは中々体験する事は難しくなります。自分で Linux のコンピュータを準備することで、こうした普段は目に見えない部分を実際に設定して利用することで、「体験」できるというのが一番のメリットです。

実際に、体験して得た知識は、「実際に使える」知識になります。そうした事は、インターネットの検索や本を探せば得ることは可能ですが、体験を伴わない知識の殆どは「使うのは難しい」のが普通です。実際に使える知識にするためにも、是非 Linux を利用して、いろいろな細かい設定や機能を体験することで、Web 開発者としてのスキルは大きく向上します。

どの Linux を使うか?
では、Linux を試しに使うのにどの Linux を使うかという事になります。 実際は、サーバーとデスクトップで利用されている Linux は同じではありません。 「同じではない」というのは、パッケージが違うということで、基本的な部分(カーネルと呼んでいます)は同じです。サーバーの場合は、最低限の機能だけで利用する場合が殆どなので、不要なアプリを省いたパッケージが利用されます。 一方で、普通に Windows の様に開発に利用したりする場合には、Windows のような GUI(Graphical User Interface)があった方が便利で圧倒的に使いやすくなります。

Linux は基本的に無料の OS なので、いろいろな配布パッケージが提供されています。初めて利用する場合、どの配布パッケージを使うか迷ってしまう場合も多いかと思います。実際は、大きな差はないのですが、初めて利用する場合には、インターネットに情報も多く、使いやすい環境を提供している「Ubuntu」をお勧めします。Ubuntu の配布パッケージは、こちらからダウンロードできます。

まとめ
Linux の PC を作ると、Web 開発時にいろいろな事が可能になります。 Linux の PC を Web サーバーにして、動作させることで、Web の仕組みを体験する事ができます。

同じようなこと事が Docker を利用すれば可能ですが、実際の Linuxn の設定や仕組みがよくわかっていないないと Docker のイメージの作成や設定も中々理解するのが難しくなります。まずは、「本物」のサーバーと同じ仕組みで動いている Linux のコンピュータを触って体験することで、こうした「仮想環境」の設定に対する理解度が変わってきます。

上級者の Web 開発者を目指すならば、Linux の知識は必須です。もし、古い PC でも Linux に入れ替えて利用することでそうした知識や体験を手に入れる事ができます。
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