高瀬石仏

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「おんせん県おおいた」は温泉だけでなく、石仏もたくさんあることをご存知でしょうか。日本にある石仏の約4分の3が大分県にあると言われています。そんな大分県にある石仏の中で、今回は大分市にある国指定史跡の高瀬石仏を紹介します。

高瀬石仏は大分市の中心部から南方に約10キロばかり行った所の七瀬川という川のほとりにあります。大分市民には馴染みの深い信仰の山、霊山(りょうぜん)の麓にあります。

石仏は平安時代の中期の作品と見られていて、中尊は胎蔵大日如来坐像、向かって右は如意輪観音、その右に馬頭観音像があり、中尊の左には大威徳明王、その右に深沙大将の五体の石仏が彫られています。

霊山山麓の凝灰岩室の崖を掘り込んだ石窟の中に石仏は彫られていて、保存状態も良く、美しい彩色がはっきりと残されています。

この石仏の見どころは一番右側に彫られている深沙大将。「大般若経」を守護する十六善神の一つであり、観音菩薩または多聞天の化身であるとされています。玄奘が天竺(てんじく)に赴いたとき、流沙で出あってから名づけられたといわれていて、疫病を除き、魔事を遠ざける効能のある神とされています。
忿怒(ふんぬ)の相に上半身裸体で胸前に7個の髑髏の瓔珞が並んでいて、腹部には童女が描かれていて、赤帯を締めています。大腿部には眉と目を墨
書きした獣皮様の物を付けています。右手は屈臂(くっぴ)していて、左手は蛇の頭を握り、肘を伸ばしています。その腕に絡む蛇身は右肩から胸に尾を垂れています。

この深沙大将の像は全国的にも非常に珍しいので一見の価値があります。

石仏の側には駐車場もあり、無料で駐車することができます。また側には市民の憩いに場となっている七瀬川自然公園があります。

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