独自性のある商品企画の創り方

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ビジネス・マーケティング

今までにない競合優位性を出していくには?

商品の差別化、競合優位性などの言葉でビジネスの世界では如何に他社から追随されない商品を出していくのか?が命題としてあるかと思いますが、「独自性」という言葉で表現する事が適切かと思います。なぜかといえば、独自性とはオリジナリティの事で、模倣しているものではないと言うことだからです。
差別化というのは、他社の商品との差別を図るわけですから、他社を差別していることに繋がります。
言葉の話から入りましたが、さて、独自性のある商品は一体どのように生み出していけば良いのでしょうか?どのようなビジネスであっても至上命題となっている問いです。

思いついた着想を可視化する

商品企画をするにあたり、まずとっかかりに何をすれば良いか、人によっては様々な手法があるかと思います。私は現在2軸で考えております。

1:自由な発想でアイデアを作る
2:生活者のニーズを引き出す

自由な発想でアイデアを作る

自由に思いついたアイデアをメモなり、スケッチなりで残して置き、一覧で見れるようストックしておきます。
2は、実際の生活者のニーズを引き出し、そこから課題を設定して解決策となる仮説を立てて、検証していくやり方です。こちらはUXリサーチの手法やキーニーズ法などを参考にしながら、ユーザーリサーチをしています。インタビュー、グループディスカッション、ユーザーアンケート、行動観察などを用いて、未充足となっているニーズを特定の行動から引き出していくやり方です。
1と2を2軸で走らせている理由は、行き詰った時に、どちらの方法で出した情報も参考となるからです。1で行けば、自分が思いついたアイデアは誰しも最高のアイデアだと思い込んでしまう開発者バイアスが必ずと言っていいほどかかります。途中でそのバイアスを外す事はかなり難しいので、開発が進むにつれて後に引けない状態となっていきます。そんな時に冷静になって、本当にこのコンセプトはユーザーから必要とされているのか?と振り返ります。ユーザーリサーチを通して、どんなニーズがあるのか把握しておけば、引き戻す、修正する、コンセプトを改良するなどの対策が打てるようになるのです。

生活者のニーズを引き出す

2のユーザーリサーチでは、ターゲットとなるユーザーを属性分けして、グループディスカッションを行い、ユーザーの本音や深層心理がどうなっているのかを行動ベースで分析していきます。行動一つ一つを上位ニーズ化しながら論理的に考察を深めていきます。この方法はどうしても時間がかかります。定性的な分析をしていくことになるので、論理的にも行動の裏にあるユーザーの心理を読み解いていかなければいけないので、時間がかかります。ニーズを拾い上げ、コンセプト化するまでにはかなりのプロセスがある為、じっくり取り組む時間が無いと、中途半端なままなかなかコンセプトまでたどり着けないという事が起きてしまいます。その代わり、一旦ニーズ化したニーズ構造ツリーは、一般消費者の心理をまとめたもので普遍的なものなので、あらゆる商品開発で応用可能な貴重な財産になります。

市場リサーチからポジショニングマップによって商品の位置を探る

コンセプトが出せたらそこからポジショニングマップを作って行きます。市場に既に販売されている商品を調査し、考えたコンセプトがどの位置付けに入るのか?を考察していきます。この方法はごく一般的なマーケティング手法ですが、市場での棲み分け商品を創っていく場合には有効な手段となります。競合優位性は価値軸やユーザー属性軸から導き出せるからです。

独自性のある商品を生み出す為のバイアス外し

一方で世の中にあるイノベーティブな商品はどのように産み出されてきたのでしょうか?ポジショニングマップを作ったとしても、市場がある中での棲み分け商品しか作れません。その枠の外に行くことは出来ませんが、逆に言えばその枠を外すようなバイアス外しが出来れば、イノベーティブな物を創り出す事が出来ます。
ビジネスデザイナーの濱口 秀司さんは「SHIFT:イノベーションの作法」の中で、通常考えられるアイデアなどで陥りやすいバイアスをすべて構造化し、それらを破壊することで、イノベーションは産み出されると述べています。私自身もこの方法を実践してみると、今までに考えてたことが無い領域をアイデア・企画を産み出す事が出来ました。要するに、競合や消費者の心理傾向などを読み取ってそれらを図解化して、逆張りを張っていく。そうすことで、今までに考えも付かなかった商品を生みだしていくことが出来るということです。
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