このところ、OneDrive、GoogleDrive、icloudなどのクラウドストレージと呼ばれるインターネット上でファイルを保存・共有できるサービスがあります。
いくつか検討することがありますが、ご自身でよく理解出来ていないままに利用している方も多いと思います。
長文となりますが、読んでいただければご理解が深まると思います。
重要な観点は2つです。
①ファイルは、他人と共有する必要があるのかどうか
②クラウドストレージをバックアップとして利用する必要があるかどうか
これまでのファイルは、PC本体のストレージ(HDDやSSDなど)に保存して使っておられたと思います。
では、それぞれの観点からクラウドストレージの利用を考えていきます。
①ファイルは、他人と共有する必要があるのかどうか
これまで他人とファイル共有(特に社外の人と)する場合は、ファイルをメール添付で送る必要がありました。さらにセキュリティを確保するため、ファイルを暗号化して送信していたと思います。
また、容量の大きいファイルや、複数のファイルを一度にメール送信することは非常に面倒だったと思います。
この暗号化処理を面倒に思い、クラウドストレージでは、通信自体に暗号化がかかっているため、ファイルの内容(通信)を傍受されても解読されにくいという安全性から利用されることが増えました。
また、クラウドとしての秘匿性(インターネット上のどこにあるかわからない)があるため、保存先を特定されにくい、ということもあり、利用が広がっていきました。
ただ、完全にセキュリティが担保されているわけではなく、他人にクラウドストレージへのログイン情報がバレると、簡単にアクセスできてしまうので、その時は、情報漏洩が起こります。
上記を踏まえ、他人と共有する必要があるファイルはクラウドストレージに保存して共有すれば、共同作業が円滑に行えますので大変便利です。
またビジネス上、お客様情報や会社の機密性の高いファイルはクラウドにはなるべく保存せず、従来のように会社のファイルサーバーに保存するのが望ましいと思います。
クラウドストレージは大変便利ですが、情報漏洩を防ぐためにログイン情報を頻繁に変更する必要があります。
以上のことがが守れて、初めてクラウドストレージのメリットを享受できます。
②PCのバックアップとしての利用が必要かどうか
先程説明したとおり、クラウドストレージへの通信自体がすでに暗号化されているため、ログイン情報がバレない限り、安全に利用することができます。
さらに、クラウドという秘匿性と、ある程度の容量が利用できるため、PCのバックアップとして利用する方も多いです。
HDDですと、どうしても経年劣化でいずれPCは使えなくなってしまいますが、ファイルをクラウドに保存することで、新しいPCに交換してもインターネットに接続できれば簡単にファイルを取り戻すことが出来ます。
クラウドストレージでのデメリットは、唯一、クラウドストレージが障害、トラブルが発生するとアクセス出来なくなるということが、たまに起きます。サービス提供側は常にバックアップを取っているので、ファイルが消える、という心配はありません。ただ、大規模な障害が起きると復旧に時間がかかり、ビジネスチャンスを逃したり、データ更新が出来なかったりします。
以上のことを踏まえ、クラウドストレージを上手に利用していきましょう!