鉄の比重7.85はJISのどこで確認するのか

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鉄の比重が7.85であることは業界の人間であれば常識な話で、知識として持っている人も多いでしょう。もし、知らなかったとしても、インターネットで検索をすればすぐに確認することができます。
そんな鉄の比重ですが、エビデンスとするときに人の知識やインターネットの情報だけでは不十分です。そんなときに便利なのが、いろいろな情報を規格としてまとめているJISです。鉄の比重はJISのどこに書かれているのか、紹介します。

1. そもそも比重とはなにか?

比重とは対象となる物体の質量と、その物体と同じ体積の温度4℃における純水との質量の比のことを指します。
ここで注意したいのが密度です。比重と密度は似ていますが違うものをさしています。
密度は単位体積あたりの質量になります。だから学生時代にならった「密度=質量÷体積」の式で出せるのです。純水との質量比を表した比重とは全く違うものになります。そのため密度はkg/m3やg/cm3のように単位がありますが、比重は無次元と単位も異なります。

2. もう一つ文字を付けて比重量。その意味は?

更にもう一つ覚えておいた方がいいのが比重量です。
密度は単位体積あたりの質量を指すのに対し、比重量は単位体積あたりの重量を指します。単位も重量をあらわすkgfやgfを使い、kgf/m3やgf/cm3とあらわされます。
ここで質量と重量の違いを説明します。質量は物質自体の量であり、重量は物質にかかる重量の大きさです。例としてよく出される月の話をします。
例えば質量60kgの物体Aがあるとします。物体Aの質量は重力によらないため、地球であろうと月であろうと同じ60kgです。ところが重量は違います。
地球で重量60kgfの物体Aは、月では重力が地球の1/6であることから60×1/6 = 10kgfとなります。

3. JISのどこに鉄やその他金属の比重は書かれているのか?

鉄の比重はJISの規格番号G3193に書かれています。図書で言えば鉄鋼Ⅱに書かれています。JISの表12に「基本質量 kg/mm・m2」として7.85が記載されています。
JISというと冊子になっているものをイメージしますが、下記のサイトからインターネットでの閲覧が可能です。印刷ができないというデメリットもありますが閲覧には問題ないので、積極的に活用しましょう。

さいごに

JISは日本で設計をする際には欠かせないものです。読み方やどういったことが書かれているかを知ることは、仕事の中で必ず役に立てることができます。
今回は鉄について調べましたが、JISにはその他にもさまざまなことがまとめられています。積極的に開くようにし、中に書かれていることを理解しておくといいでしょう。
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