宇宙の夢

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 まだこういうSF小説を読んだことはないが、よく見る夢に宇宙農場の夢が出てくる。空は緑と黒に、中心に太陽がいつも燃えて動かず、ゆっくりと光の強さを増減させて夜も闇にはならない。その世界は球体の内側でどうやらその内側に人々と農場があり、球体は縦横に回転して遠心力で内側に自然を張り付けている。
 だから、地平のかなたは上に曲がっていて、我々は閉じた世界にいる。一度だけ子供の時に地底に潜るエレベーターで地底深く潜ると、足元に広大な虚空と、こまかい塵のような星がぱらぱらとあるのが見えた。そしてこの星の隣、股隣には金属製の巨大な球体が宇宙の果てまでいくつも並んで回転していた。それらは、炙り網のマス目に収められたがいにぶつからないように磁力で押さえられて、また磁力で回転させられて遠心力を作り出していくつもいくつも並んで世界を構成していた。
 その中では毎日、花とトウモロコシを育てて、時々地底のセンターに送り、何千年もそこで花や果物に囲まれて暮らしていた。
 ふとある時個々の世界にいても何の変化もなくて退屈で仕方がないと、供給するトウモロコシと一緒に地底に行き、地底の自分たちの金属の球から大きな船に乗って漆黒の宇宙に飛び立つ。そんな夢だ。
 その金属球の中の世界のイメージが、長野の上田・小諸のあたり、あるいは山形の山辺から大江の当たりを車で通るとそんなイメージが頭によぎる。
 さて一つの金属球を飛び出しても、何万個もの金属球の世界が数珠玉のように立方体状に連なっていて、我々が生産した穀物は新しく作られていく金属球に運ばれて、そこを開拓して生産軌道に乗るまでの開拓民の食料に回されてどんどん球が増殖していくだけだった。どこまで行っても金太郎飴のように同じ金属球の世界が連なっているだけだった。
 もっともっと違う世界が見たいともがく夢だ。
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