ロジカルシンキング ①MECE

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“MECE” にピンとくる方は考え方についていつも考えている方でしょう。「重複なく漏れなく」の意味でチャンクアップやチャンクダウトとともに使われます。

「チャンクダウン」や「チャンクアップ」などと並んでロジカルシンキングの文脈でよく使われる言葉に “MECE” があります。日本語では「ミーシー」とか「ミッシー」と読まれます。”Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive” の頭文字で、直訳すると「お互いに排他的で全体として網羅的」ということになりますが簡単に言うと「重複なく漏れなく」ということです。

・モチベーションとの関係
やる気やモチベーションとの関連でいうと、物事をただ一つの視点から見るのではなく、できるだけ多様性を意識するということにつながります。たくさん挙げてゆくには何か手がかり、法則があると便利ですが、そこにこの「重複なく漏れなく」というガイドラインが役立ちます。

・例:コンビニにあるもの
例で考えてみましょう。いま、コンビニにあるものをできるだけたくさん書き出すとします。何の手がかりも無しにとりかかると同じものを何回も挙げてしまったり、反対にあるジャンルを丸々忘れてしまったりということがあるのではないでしょうか。MECEの考え方に沿って、まず大きな分類を抜けがないように書き出します。ここでは例なので「抜け」があるのはご容赦ください。

・書籍、雑誌
・菓子、ガム
・文房具、日用品、スマホまわり
・下着類
・インスタント食品
・飲みもの(缶、ボトル)
・お弁当、おにぎり
・パン、サンドイッチ
・おそうざい
・たばこ
・おでん
・ドリップコーヒー

このように大きな分類を挙げてから、次に例えば「飲みもの」を

・コーヒー(缶、カップ容器系、ボトル、紙パック系)
・紅茶(同上)
・緑茶系、中国茶系、その他健康茶系
・ジュース
・炭酸飲料(コーラ、ジンジャーエール…)
・スポーツドリンク
・水(炭酸入り、炭酸無し)

というように、より小さい分類に分けていきます。これを次々に続けて行くとやがて(知っていれば)個々の商品名までたどりつきます。例なので抜けはたくさんありますが「重複しない」という点はクリアできているのではないでしょうか。このようにして挙げて行くと、何も方針を立てずやみくもに出してゆくのに比べてずっと早く漏れなく多くの分類や商品を挙げることができます。

・順番にも気をつける
MECEで分類したり事物を挙げてゆく時には、その順番にも気をつけます。上のコンビニ商品の例でいうと、売り場の広さ順に挙げるのも一つの方法です。また入り口からレジに向かって歩く時の動線に沿って挙げてゆくというのも日頃の記憶を頼りに思い浮かべやすいのではないでしょうか。このように順番を意識すると「出し忘れ」を防ぐことができます。何か一つの基準で順番を決めると出しやすく、また並べた時に重複や抜けが見つけやすくなるのです。

・取り組みなどの場合
ここでは実際に目に見える例で考えましたが、もっと抽象的な事柄にも同じ考え方が応用できます。例えば「お花見を企画する」(←コロナ禍が終わったら)を同じようにMECEで考えてみます。この場合には順番の物差しが決めにくいですがここでは「時系列」で並べてみましょう。

・日程、場所を決める(開花予想、天気予報、皆のスケジュール)
・予算を決める
・メンバーを集める(とりまとめ係り依頼、開催告知)
・スペシャル企画と人員確保
・悪天候時のバックアッププラン
・飲み食い系段取り(食べ物、お酒、ソフトドリンク、食器類)
・シート、マット、クッション、スペシャル企画に必要な機材調達
・場所取り
・当日の開催告知
・飲み食い系調達、仕込み
・運搬、移動
・開催
・撤収
・反省?

毎年開催しているイベントなら得意な人に一声かけるだけで、あとは粛々と進んでゆくかもしれません。しかしこれが「キャンプ」とか「海外旅行」となると特に初回は戸惑うものです。一度しかないイベントや「人生設計」といった「大物」ならなおのことです。MECEを便利なツールとして活用してみてはいかがでしょうか。

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