※※※こちらはサンプル記事です※※※
人間の欲望をミステリアスに描いた「幸福は不幸の種」の感想をレビューします。
物語が進むにつれて、垣間見える咲子の本性。
自分の過去を知る人間は親しい者でさえも、始末する恐ろしい一面を持ち合わせていたのです。
まさに美しい女の仮面をかぶった悪魔!
7巻では新しい男性キャラが登場して咲子の夫・竹尾を追い詰めていきます。
【竹尾のライバルデザイナーが登場】
インテリアデザイナーとして活躍する咲子の夫・竹尾。
銀座ヴィトンの内装を手掛けるなどして、順調にキャリアを積み上げていました。
しかし竹尾のデザインが世間で注目を浴びて賞賛されれば、当然ながら他のデザイナーからやっかみを買います。
牧野桔平も竹尾にライバル心を燃やす一人。
なんと彼は汚い手を使って、竹尾のデザインを手に入れていたのです!
しかもその手段がとてつもなく卑怯で最低。
竹尾の会社で働いている女性を脅しているんですよ。
「幸福は不幸の種」に出てくる登場人物って本当にクズが多いけど、牧野もなかなか負けていません!
どうやら竹尾にかなりの恨みや嫉妬があるようです。
それがデザイナーとしてなのか、それとも個人的に何かあるのか気になるところですね。
まずは竹尾のデザインを盗んで、少しずつ地位と名声を奪おうと企んでいる様子。
今のところ竹尾は打つ手がない感じですが、妻の咲子が黙っているはずないですよね。
しかし今までの相手と違って、牧野はかなり手ごわいと思います。
どうやって咲子の手に堕ちていくのか見ものですね!
【咲子の秘められた過去】
竹尾が手掛けるホテルのオープンパーティに夫婦そろって出席した咲子。
そこには汚い手でデザインを盗んでいる牧野の姿もありました。
ライバル・竹尾の偵察も兼ねてパーティに来ていた牧野は、出席者に挨拶をする咲子の姿を目に留めます。
咲子の肩に並ぶ三つのほくろを見た瞬間、顔色を変える牧野。
その目は驚きに見開かれていました。
牧野の脳裏に浮かぶのは、自分の父親が幼い少女を抱く場面。
少女の肩には咲子と同じ三つのほくろが並んでいたのです。
あの時、売春させられていた子供が咲子だと勘づく牧野。
子供の体を売る親も最低だけど、それを買っちゃう牧野の親って一体…。
咲子の過去も悲惨だけど、牧野も家庭環境に難ありな感じ。
それにしても肩のほくろの位置まで覚えていたのには驚きです。
ましてや子供の頃の話なんですよ(笑)
だけど牧野は父親に抱かれていた少女が、咲子だと疑いもなく信じちゃってます。
これから牧野が咲子にもどう関わっていくか楽しみですね。
【幸福は不幸の種7巻 感想考察】
人間の欲望がこれでもかというぐらい詰まった「幸福は不幸の種」
女の執念や欲のすさまじさを改めて思い知らされます。
まるで昼ドラのようなセリフの掛け合いは必見でしょう。
シリアスな展開なのに思わず笑っちゃうセリフが癖になりますね。
個人的にツボすぎて大爆笑したのは「メス豚!」と叫ぶシーン。
何て懐かしい響き…かつての有名な昼ドラを思いだしませんか?
今じゃなかなか聞けないセリフです。
「幸福は不幸の種」はゲスな登場人物が多いけど、セリフの掛け合いもパンチが効いて最高!
【咲子がさくらを引き取った本心は?】
実の母親にひどい虐待を受けていたさくらですが、咲子は親切心だけで引きとったのでしょうか?
あくまでも親権は母親にあるから、咲子夫妻は一時的な保護になります。
口ではさくらをこのまま自分の手元に置いておきたいという雰囲気を出しているけど…。
咲子はピルを飲んでいたし、子供を欲しがっているとは思えませんよね。
さくらを使って一体、何を画策しているのかが気になるところです。