2 - 3世紀にエジプトでまとめられたという『ヘルメス文書』に、「エメラルド・タブレット / Emerald Tablet」といわれる「碑文」があります。
出典:wikimedia「Fotothek df tg 0006097 Theosophie ^ Alchemie.jpg」
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上の画像は、「万有引力」で有名なアイザック・ニュートンによるラテン語からの英訳版(1657年)で、ケンブリッジ大学キングズ・カレッジ図書館に納められているものです。
その第二段落に、「下にあるものは上にあるもののごとく、上にあるものは下にあるもののごとく…」とあり、一般的に、「マクロコスモスとミクロコスモス(大宇宙と小宇宙)の照応」を述べたものと考えられています。
「宇宙と人間は相似である」という考え方です。
この理念は、占星術にも大きな影響をおよぼしており、占星術師は古くから、「12星座や惑星といった天体」を、地上のあらゆる事象と結びつけ、それらの関係を追求してきました。
その流れのなかに、12星座と人体の諸器官を関連づけた「Zodiac Man(獣帯人間)」という概念があります。
下の絵は、Heinrich Laufenberg ハインリッヒ・ラオフェンベルク(1391-1460)というひとが描いた「Homo signorum(獣帯人間)」という作品です。(英 Zodiac man = ラテン語 Homo signorum)
出典:wikimedia「Homo_signorum_SBB-PK_1191.jpg」
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身体の各パーツに、牡羊、牡牛、双子… などのシンボルが描かれていますね。
じつは、宿曜 / インド占星術にも、似たような考え方があります。
上の画像(パブリックドメイン)を加工して、「獣帯人間・宿曜版」を作成してみましたので、ご紹介します!
「獣帯人間・宿曜版」右半身(制作:成泰)
「獣帯人間・宿曜版」左半身(制作:成泰)
たとえば、「昴宿のひとは頭部」に、「柳宿のひとは耳」にトラブルが生じやすいので注意、というように捉えます。
もとの絵と、説明書きには、ところどころに食い違いがあります。
「西洋占星術」と「インド占星術」の解釈の違い… と考えられます。
宿曜 / インド占星術に興味がある方は、ぜひ、お声がけください!