18「月」の意味｜マルセイユ･タロット 大アルカナ22枚の解説
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マルセイユ･タロット「18 月 / The Moon」について解説します！
なお、ヘッダー画像の３枚のカード（マルセイユ･タロット）の出典は、次の通りです。
左：18 La Lune, Oswald Wirth Tarot Deck 1889（Oswald Wirth, Public domain, via Wikimedia Commons）
中：Jean Dodal Tarot trump 18, between 1701 and 1715（Jean Dodal, Public domain, via Wikimedia Commons）
右：Wielka Arkana - Księżyc - z Tarota Marsylskiego, Rok 1890（Lequart (Paris), Public domain, via Wikimedia Commons）
１．カードの一般的な意味
まず、Wikipedia による「カードの意味」をご紹介します。
正位置の意味
不安定、幻惑、現実逃避、潜在する危険、欺瞞、幻滅、猶予ない選択、踏んだり蹴ったり、洗脳、トラウマ、フラッシュバック。
逆位置の意味
失敗にならない過ち、過去からの脱却、徐々に好転、(漠然とした)未来への希望、優れた直感。
ーWikipeida「月_(タロット) > カードの意味」より引用
２．カードの象徴
上記の意味は、「カードの象徴」から生まれます。
Wikipedia を引用しながら、ご紹介します。
［中略］人面の月は母性的な印象を感じさせる。［中略］月そのものの象徴として、陽に対する陰であることから（太極図参照）、「陽への対立物」としての解釈や、様々な絵画の中で月が女性像と共に描かれるなど女性や女神の象徴として扱われた事から、月を「女性存在」の直接的暗示と置いて解釈される場合がある［中略］
荒野は、現実的な緑色ではなく黄金色であることから、精神世界の事象、または理想化された状況を意味する
カードの両脇には「塔」のような建物が見える。［中略］違う立場にある対照的な存在を象徴し、時の流れを左右にみてとれば新旧の（精神的な）相反性を表現する。対に描かれる犬も、［中略］内面に浮かぶ葛藤を表現している。この意味での二匹の犬は、心の中の「避けられない試練」の象徴である［中略］
月光として描かれる「雫」の象徴も同様に、精神性が明確な形を帯びてきた様子を表しており、これは「塔」で飛散し、「星」で瞬いていたものと同一である。マルセイユ版の雫の形は下向きではなく上向きに描かれ、月がエネルギーを吸い上げている様にも見えることから、［中略］「悪妻・魔女」といった否定的な存在として解釈される事も多い
ザリガニは、カードの意味を方向付ける上で重要な役割を果たしている。ギリシャ神話では、カニがヘラクレスを川へと引きずり込もうとする等、甲殻類は人の意を介さない下等な生き物として描かれる。このザリガニはカードを見る者の側では無い方を向く。［中略］水場に沈み、二匹の犬と同じく未だ試練を超えていない状態を示している
ーWikipeida「月_(タロット) > 寓画の解釈」より引用 ※改行は、当ブログ執筆者
「18 月」は「見えないものに対する不安」や「心の葛藤」を表します。
「潜在意識」や「無意識」と読んでも構いません。
３．カードの鑑定用の意味
最後に、私がじっさいにタロット鑑定に使っている「実用的な意味」を、簡単にご紹介します。
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♦正位置：（月が太陽を覆う 皆既日食）不安、心配、動揺、モヤモヤ、はっきりしない、トラウマ｜無意識、直感
♣逆位置：モヤモヤが晴れる、不安が解消、スッキリする、好転、解決｜心配事が続く、不安が残る
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ここに描かれたかなり月は、不自然な輝き方をしています。
雫を放っているので、どちらかというと、太陽のようなイメージですね…
じつは、このカードは、「皆既日食」つまり「月が太陽を隠している」様子を描いたもの、という説があります。
皆既日食というと、昔は、恐ろしい天変地異と考えられていたので、「訳が分からぬ」恐怖感から、二匹の犬が吠えているというわけです。
でも、太陽は「不死」。時間が経てばまた生き返ります。
その「不死」を象徴しているのがザリガニ。
西洋でザリガニといえばロブスター。
そのロブスターは、脱皮を繰り返して長寿であることから、これもまた「不死」の象徴として扱われることがあります。
全体をとおして、「訳が分からぬ」という構図なのですが、それでも時が経てば「元のさやに戻る」ということも暗示していると解釈できます。
そのように考えると、正位置でこのカードが出た場合、「モヤモヤした状態」のほかに、（逆位置同様に）「やがてモヤモヤは晴れる」と読んでも良いことになります。
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