14「節制」の意味|マルセイユ・タロット 大アルカナ22枚の解説

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マルセイユ・タロット「14 節制 / Temperance」について解説します!

なお、ヘッダー画像の3枚のカード(マルセイユ・タロット)の出典は、次の通りです。

左:14 La Temperance, Oswald Wirth Tarot Deck 1889(Oswald Wirth, Public domain, via Wikimedia Commons)
中:Jean Dodal Tarot trump 14, between 1701 and 1715(Jean Dodal, Public domain, via Wikimedia Commons)
右:Wielka Arkana - Umiarkowanie - z Tarota Marsylskiego, Rok 1890(Lequart (Paris), Public domain, via Wikimedia Commons)

1.カードの一般的な意味

まず、Wikipedia による「カードの意味」をご紹介します。
正位置の意味
調和、自制、節度、献身。

逆位置の意味
浪費、消耗、生活の乱れ。

ーWikipeida「節制_(タロット) > カードの意味」より引用

2.カードの象徴

上記の意味は、「カードの象徴」から生まれます。
Wikipedia を引用しながら、ご紹介します。
羽の生えた人物が超絶的な業をもって杯(或いは水差し)から杯へ水を移し替えている様子が描かれる

この人物は大天使ミカエルであるとされ、規律と節度、慈愛と献身を表している[中略]

この「節制」に描かれる水を移し変える作業はまさに錬金術の基本、調合そのものである[中略]

2つの壺の中身は、男性性と女性性、陰と陽、火と水、霊と肉、意識と無意識といった相反する要素を象徴し、それらが混ざり合う液体は白色であり純粋な本質を象徴していることから、『相反する要素の結合に至る様子』を表している

有翼の人物は、この相反するもの同士を結びつける「仲介者」として描かれている

衣服や頭部の配色は、赤と青のどちらにも偏ることなく公平な立場にいることを示し、羽をもった姿は人智を超えた存在、即ち天使として解釈され、世俗的な些細なことがらを超越した存在であることを暗示している[中略]

額の花は、五弁の花びらの円形でありマンダラ即ち第五元質を象徴しているとされる[中略]

ーWikipeida「節制_(タロット) > 寓画の解釈」より引用 ※改行は、当ブログ執筆者

西洋美術史の解釈では、二つの壺にはいっているのは「水とワイン」だという説があります。

じっさい、英語 temperance(節制、適度) は、ラテン語 temperare(制御する、混ぜ合わせる)の名詞形なので、水とワインを「混ぜ合わせて」「適度な加減にする」ことから、「節制」という語意が生じているのです。

「第五元質」(第五元素)とは、火・空気(風)・水・土の「4元素」につぐ存在で、「エーテル」のこと。
アリストテレスが「天体を構成する元素」として導入しました。

エーテルは、中国・道教の「五大元素」である「風・火・地・水・空」のうち、「空」に相当します。

3.カードの鑑定用の意味

最後に、私がじっさいにタロット鑑定に使っている「実用的な意味」を、簡単にご紹介します。

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♦正位置:(水瓶座・天秤座の性質)節度、バランス、調和、けなげ、プロセス、道理、流れに沿う、適応、協調、距離を保つ

♣逆位置:節度がない、強引、無理をする、自分本位、不調和、不自然、ハプニング
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正位置の「バランス」という解釈は、どんな占い鑑定の場合でつかえる、万能キーワードです!

逆位置の場合は、「バランスに欠けている」→「バランスが必要」という解釈をすると良いでしょう。


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