12「吊るし人」の意味|マルセイユ・タロット 大アルカナ22枚の解説

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マルセイユ・タロット「12 吊るし人 / The Hanged Man」について解説します!

なお、ヘッダー画像の3枚のカード(マルセイユ・タロット)の出典は、次の通りです。

左:12 Le Pendu, Oswald Wirth Tarot Deck 1889(Oswald Wirth, Public domain, via Wikimedia Commons)
中:Jean Dodal Tarot trump 12, between 1701 and 1715(Jean Dodal, Public domain, via Wikimedia Commons)
右:Wielka Arkana - Wisielec - z Tarota Marsylskiego, Rok 1890(Lequart (Paris), Public domain, via Wikimedia Commons)

1.カードの一般的な意味

まず、Wikipedia による「カードの意味」をご紹介します。
正位置の意味
修行、忍耐、奉仕、努力、試練、着実、抑制、妥協。

逆位置の意味
徒労、痩せ我慢、投げやり、自暴自棄、欲望に負ける。

ーWikipeida「吊された男 > カードの意味」より引用

2.カードの象徴

上記の意味は、「カードの象徴」から生まれます。
Wikipedia を引用しながら、ご紹介します。
[中略]「恋人」のカードと同じ構図が確認できる。象徴的に樹木は母性であり、この2枚ともが「2本の(2人の)樹木(女性)に挟まれた身動きの取れなくなっている男」を表している[中略]

両側に伸びる樹木は枝を切り揃えられており、切り口は1本につき6つ、合わせて「12」となる

樹木の下に地面(らしきもの)が見られ、吊られている男の頭部は谷のような(深さが不明な為、掘られた穴とも、樹木と土自体が地面より高い位置にあるとする説もある)場所で両側の地面(のような部分)より低い位置に描かれている

こうした危機的状況にもかかわらず、男の表情は素直にこの状況を受け入れているかのように凛としたものであり、この男自身が望んでこの状況を招き入れたことを暗示している

つまりこの絵に描かれているのは単純な辱めの為の刑罰ではなく、通過儀礼の儀式であろうことが伺える[中略]

このカードを逆さま(いわゆる逆位置の構図)に置き換えて眺めてみると、追い詰められた状況にいた男の姿が一転してほんのり笑みを浮かべた表情へと変わり、その姿は片足で超絶的なバランスをとりながらダンスを踊っているように見える。このことから、男はやがて通過儀礼の儀式を終え更なる高みへと進むであろうことが暗示[中略]

ーWikipeida「吊された男 > 寓画の解釈」より引用 ※改行は、当ブログ執筆者

「12 吊るし人」には、「死刑囚」という呼び名もあるのですが、上の解説では、主人公が「自ら望んでこの状況を招き入れた」という解釈になっています。

そして、なぜこの状況を招き入れたのかというと、避けて通ることのできない「通過儀礼」だからです。

3.カードの鑑定用の意味

最後に、私がじっさいにタロット鑑定に使っている「実用的な意味」を、簡単にご紹介します。

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♦正位置:自己犠牲、忍耐、試練、奉仕、我欲を捨てる、人の気持ちを思う、固定観念を手放す

♣逆位置:我欲に囚われる、人の気持ちを考えず、ヤセ我慢、自暴自棄|解放・リラックス
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「我欲を捨てる、人の気持ちを思う、固定観念を手放す」といった解釈は、この「吊るし」を「通過儀礼」と考えると自然に導かれますね。

次のステップに進むための「必要不可欠なこと、課題」として、クライアント様にアドバイスすると良いでしょう。


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