電話占いオーディション・失敗例

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先日、ある電話占いサービスのオーディションを受けました(2021.09.11 13:30-13:40)。

初体験ということもあり、見事に「失敗」した訳ですが、その顛末を書いておきます。

当日。
占い会社のオーディション担当者(=審査官。女性)が、定刻に電話をしてこられ、「私がクライアント役をするので、今日は、成泰さんがすべて取り仕切るというかたちで進めてください。」とのこと。

下記はその再現です…(クライアント様を、仮に「A様」とします)
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私:こんにちは。お電話ありがとうございます!
A:Aと申します。よろしくお願いします。

私:A様ですね! 今日はどんなご相談でしょうか?
A:恋愛相談です。

私:承知しました。具体的にはどんな内容でしょうか?
A:今、片思いしている男性と、付き合っていけるか、占ってください。

私:承知しました。A様はそのお相手にはじっさいにお会いになったことがあるのでしょうか?
A:当り前じゃないですか… ありますよ…(ムッとした感じ)

私:失礼しました。恋愛アプリで「いいな」と思っているお相手に「片思い」されていて、ご相談される方もいらっしゃるので、いちおう伺いました… 
それでは、その方がA様をどう思っているか、タロットで占っていきますね。
0番「愚者」のカードが出ました。お相手がA様のことをどう思っているかを確かめるには、まず、A様が自然体になってみることが大事なようです。
A:いえいえ、そんなことを聞いてるんじゃないですよ(ムキキ…!)。彼とはもう15年間の知り合いなので、私のことはよく知ってるんです。

私:なるほどですね。15年間の長いお知り合いということは、学校か職場でのご友人かと思いますが、その方がA様のことを女性として考えているかどうか、ということが大事なポイントですよね。お二人以外の複数の方がいる中で、彼がA様を見る視線と、A様を女性として見ているか、というのは、ぜんぜん別の話になりますので…
A:そんなことはとっくに分かってるんですよ! それに、私たちが会うときは、二人っきりです! 1年前から二人だけで会う関係になってるから(怒り)。女性として見てるに決まってるじゃない!

私:そうなんですね。どれくらいの頻度で会われているんですか? 
A:月に2、3回です。

私:なるほど、ありがとうございます。では、すでに男女関係の間柄ということですね?
A:当り前じゃない!

私:承知しました。
A:で、どうなの? 私は彼と付き合っていけるんですか?

私:彼がA様のことをどう思っているか、観てみますね。
… お待たせしました。彼氏は残念ながら、A様以外の女性とも関係を持っているようです。
A:そんなわけないでしょ! 定期的に会っていて、私は彼のことを良く知ってるんだから!

私:分かります。ですが、男性と女性では恋愛観にかなり差があるんです。彼はA様のことを、単なる性的パートナーと考えている暗示がカードに出ています。
A:そんなはずは、ないってば! 15年の知り合いなんですよ! その間ずっと、彼のことを理解できてなかったってこと??

私:残念ながら、その可能性はありますね… そもそもA様と深いお付き合いになったのは、1年前からということですので、14年間、そして、この1年間も、彼のことを誤解していらっしゃる可能性があります…
A:そんなバカなことあるわけないじゃない! で、どうなの? 私は彼と付き合えるの? 付き合えないの?

私:カードの結果を見る限り、そのお相手は、A様とは「単なるお遊び」と考えていいと思います。
A:じゃあ、私は彼とは付き合えないってこと?

私:はい。残念ですが、そうお考えいただいた方がよろしいかと思います。
A:。。。。。
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審査官:はい。鑑定はこちらで終了です。オーディションの結果については、後日、お知らせいたします。

以上です。

オーディションは「恋愛鑑定」だろうとヤマをかけ、どんな内容だろうと、「お二人はうまく行かない」というストーリーで臨もうと準備していました。
相手は感情的になりましたが(そういう演技をしましたが)、こちらは動じることなく、「あなたは騙されているだけ」というスタンスで通しました。

でも、結果は上記のとおり、気まずいムードになり、お客様を怒らせてしまいました。オーディションは「×」判定ですよね…

Aさんの理屈は明らかにおかしいです。
「片思い」と言っておきながら、ステディな関係を1年間続けているのですから。
でも、占いオーディションは、ディベートではないので、論理的にどうのこうのと言っても仕方ありません。

後出しジャンケンを繰り出しながら、こちらを嵌めていくやり方は、「圧迫」して被験者の対応スキルを見る古典的なやり口だなと、終わった直後に思いました。

が、電話占いやオーディションの事情に明るい知人のアドバイスによると、「(客観的に見れば明らかにおかしい)男女関係に振り回されて、さまよっている占いジプシー」は、かなり多いようです。
電話占いに来られる女性客には、とくにそのような傾向がみられる、のだとか…。

彼女たちは、「(論理的な)答え」を欲しくて占いに来られるのではなく、ましてや「自分の行動にダメ出ししてもらう」のにお金を払っている訳では決してない。
「自分の悩みを聞いてほしい・分かってほしい」というのが本心なんですね…。

クライアント様は「聞いてほしい」わけですから、事情・背景についてろくに質問もせずに、いきなりタロット鑑定に入ること自体、まったくナンセンス、ということになります。

僕が普段行っている「数秘術・タロットリーディング」のやり方とはまったく違う進め方をマスターしなければ、「電話占いオーディション」には永遠に受かりそうにないです…(泣)
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