"Excel ができる" とは?

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※注意:この記事は筆者の主観がものすごく入っています 
主に事務職において Excel ができるかどうかは、その人の業務力(効率・品質)に大きな差をつける、と個人的に思っています。
では "Excel ができる" とはどのレベルを言うのでしょうか?
Google で検索するとトップに出てくるのは「求人票に記載された "Excel ができる" のレベル」について書かれたものでした。
求人票で求められるレベルは、「入力ができて」「計算式を使った表が作れて」「保存できる」レベルということです。
一般事務の採用条件であれば、その程度で問題ないでしょう。
では職場で「あの人は Excel がめちゃできる」と言われる、いわゆる職場の "Excel リーダー" になれるレベルはどの程度でしょうか?
個人的な理想ですが、職場の事務職全員がこの「Excel リーダーレベル」になれば事務作業が大幅に改善でき、事務職の人員が3分の2から半分にできるのではないかと思っています。
逆に Excel スキルによって各個人の業務力は大幅に異なると思っているので、各職場の「Excel リーダー」がそれに見合った待遇・報酬を受けられているか気になるところです。
では Excel のスキル(=機能)をざっと並べてみたいと思います。
(基本)
・ファイルを開く、入力する、ファイルの保存ができる
・計算式や書式設定を使って表が作成できる
・印刷設定、改ページの設定、ヘッダ、フッタ、固定行列の設定などができる
・セルの結合ができる
・条件付き書式が使える
・入力規則が使える
・図形(オブジェクト)や外部の画像の挿入、編集ができる
・画面の固定、画面の分割など画面表示に関する設定を理解して使える
・シートの追加、削除ができる
・シートの保護が使える
・Excel ファイルにパスワードをかけられる
・ハイパーリンクが使える、ハイパーリンクの挿入とハイパーリンク関数の違いを理解している
(データの基本系)
・セルの表示形式を理解して使える
・ROUND系、MAX、MIN等の関数が使える
・日付、時間のシリアル値を理解している
・日付、時間系の関数を使える
・LEFT、MID、RIGHT、LEN、ASC、SUBSTITUTE等の文字に関する関数が使える
・CSVデータとは何かを理解している
・外部データの取込でCSVファイル、テキストファイルの取込ができる
(データ分析系)
・データの並べ替えができる
・フィルタを使った絞り込みができる
・COUNTIF、SUMIF、VLOOKUP等の計算式を理解して作表ができる
・ピボットテーブルを使ってデータの集計、分析ができる
(VBA)
・人が書いたマクロを読める
・マクロを書いて処理の自動化ができる
Excel には多くの機能があるので上記はほんの一例かもしれませんが、職場の事務系の職種の人が(VBAは置いといて)これらのスキルを身につけていたら、仕事は大いに捗ることでしょう。
しかし業務改善を行うには、上記のことを「ただ知っている」だけでは難しいのではないかと思います。
業務の流れと要件を理解し、Excel でできることを理解し、それらをどう組み合わせて最適な業務を行うのか、その設計スキルが業務改善には最も必要と考えます。
そしてVBAですが、こちらも一概に「VBAが書ける」と言っても内容は様々です。
VBA(マクロ) は個人的に「Excel で手作業でやっていることを自動化する」ものだと思っていますので、そもそもの手作業の効率が悪い、Excel の数ある機能を最適に使えていないものをマクロ化しても、「なんかこのマクロ遅いじゃないの」「めちゃ複雑なコード書いてあるけど誰がメンテナンスするの」みたいなことになりかねません。
(これはRPAでも同じことが言えます)
その最たるものが、大量に計算式が入ったブックを使っている場合です。
セルの値を1個変えるだけで数秒の再計算タイムが発生するようなブックは作るべきでなく、使うべきではないと思っています。
(複数のブック間で計算式を貼っているような場合も同じくです)
そういうブックを作らないようにするためには、VBA 以外の方法では限界があり、VBA を使うことで解決できる場合もけっこうあると思います。
最後は「VBAのススメ」みたいになりましたが(笑)、「Excel ができる」とは「Excel の機能を知っていて使いこなせる」「Excel を使った業務を最適化できる」ことであると思います。
特に後者はMOS試験などでは測れない部分であり、逆にこれができればその人は「Excel ができる」だけでなく「仕事ができる」人なんだと思います。

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