小論文は一朝一夕にできるようになるか?

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本記事を読んでいただきありがとうございます。

今回は「小論文は一朝一夕にできるようになるか?」というテーマで書きたいと思います。

結論から申しますと、「最低限の書き方はできるようになるが、合格水準に達するには時間がかかる」ということです。

「一朝一夕」とは「わずかな時間」という意味です。大学受験などの小論文で考えた場合、1~2か月で完成させるイメージです。

短い期間だと思われるかもしれませんが、国公立受験をする人で2次試験に小論文がある場合、1月のセンター試験が終わって約1か月後に前期試験があるので、実質1か月くらいです。後期試験でも2か月も余裕がありません。

意外とこれくらいの短期間でできるようになると考えている人が多いです。

確かに、基本的な「型」となる部分は、1か月もあれば十分でしょう。原稿用紙の使い方から段落構成、論理の立て方はできるようになります。

これまでの経験からすると、3テーマくらい添削を通してやればできるようになります。

しかし、小論文の試験は書き方さえできれば合格できるというものではありません。

相手に自分の考えを説明し、「なるほど」と思ってもらわなければならないのです。

つまり、内容面でしっかりと思考しているかを問われていることになります。

この「内容面」というのが、一番時間がかかります。

この内容面を高めるためには、「①そのテーマに関する知識」と「②そのテーマに関して考えを深めた経験」が必要になります。

①のテーマに関する知識は、自分の進みたい分野のことが問われれば十分に足りているということが多いです。ただし、どのようなテーマが出るかランダムの場合は、様々な分野の知識を深めておく必要があります。

②の考えを深めた経験というのが、最もネックとなる部分です。普段の生活において、物事の本質を考える癖があればよいですが、普通はありません。また、考える癖があったとしても、表面的な考えで止まっている場合もあまり意味がありません。

となると、対策として考えられることは、「様々なテーマで小論文を書くこと」に尽きます。

練習段階での小論文のテーマに関しては、今ある知識だけで書くのではなく、先に調べて情報を得ておき、そこから思考を深めて文章化するという流れになります。

この一連の学習を1~2か月で行うのは非常に難しいのです。受験勉強を通して思考力と表現力を高める勉強をしていれば、短期間でいけるかもしれません。しかし、現在の予備校や塾の多くは、「受験に出やすい知識をいかに身につけるか」という視点です。

これでは1から勉強するのと変わらなくなってしまいます。

もし、小論文を使った入試をうけるのであれば、一朝一夕にできるとは考えずに早めの準備が必要です。どうしても勉強時間がとれないのであれば、少なくとも「知識偏重」の勉強は避け、頭を使った勉強をするようにしてください。

ということで、「小論文は一朝一夕にできるようになるか?」という問に関する答えは「最低限の書き方に関してはできるようになる。しかし、合格水準に達する小論文を書くためには、テーマに関する知識、及びテーマに関して深く考えた経験が必要になるため、非常に厳しい」ということになります。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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