自由設計=自由に設計!と思ってない?~ハウスメーカーの標準仕様、量産クロスを知る~

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自由設計、注文住宅という住宅メーカーは多いです。
実は…SNSにUPされているような素敵な海外インテリアの写真の通りに、
思った通りに自由に設計ができる!そう思っていませんか?
要望しだいではありますが、そうとは限りらないのです。
構造上の制限や、仕様の制限があったりと。
また、仕様外のものを選ぶとオプションとして
かなりの価格アップにつながるメーカーがほとんどでしょう。


ハウスメーカーの標準仕様


ハウスメーカーの標準仕様は、そのメーカーが提供する住宅の基本的な
仕様や設備のことを指します。
これは、住宅を建設する際に標準的に提供される内容であり、
顧客が基本的な仕様を知るための基準となります。
ただし、メーカーごとに標準仕様は異なるため、具体的な内容は
会社によって異なります。

以下は、一般的なハウスメーカーの標準仕様に含まれる可能性のある要素です。

1.基本構造・耐震性
 建物の基本的な構造や耐震性に関する仕様が含まれます。

2.外壁・屋根
 外観や防水性に関する外壁と屋根の仕様が含まれます。

3.断熱・気密性
 断熱材の種類や厚み、気密性に関する仕様が含まれ、エネルギー効率向上を図ります。

4.窓・ドア
窓やドアの素材、断熱性能、防犯性に関する仕様が含まれます。

5.床材・壁材・天井材
室内の床、壁、天井に使用される材料に関する仕様が含まれます。

6.設備
キッチン、浴室、トイレなどの設備機器の仕様が含まれます。

7.配管・配線
 配管や電気配線の仕様が含まれ、快適な生活を支えるためのものです。

8.内装仕上げ
壁紙や床材の仕様、カラーコーディネートなどが含まれます。

9.エアコン・暖房設備
室内の温度調整に関する設備の仕様が含まれます。

10.防犯設備
防犯カメラやセキュリティシステムなど、住宅の安全性を向上させるための仕様が含まれることもあります。

これらは一般的な傾向であり、実際の標準仕様はメーカーごとに異なります。購入を検討しているハウスメーカーの具体的な標準仕様を確認することが重要です。



なぜ 標準仕様があるのか?


一貫性の確保
標準仕様は、メーカーが提供する住宅に一貫性をもたらし、
品質を確保します。
同じメーカーの異なる住宅でも、標準仕様に基づいているため
顧客は基本的な性能や設備について期待値を持つことができます。

生産効率の向上
メーカーが標準仕様に基づいて住宅を建築することで、
設計や建築のプロセスが効率的になります。
これにより、コスト削減や工期の短縮が実現されます。

顧客への透明性
標準仕様は、顧客にとって基本的な情報を提供するものであり、
住宅購入時に明確な基準を知ることができます。
これにより、購入者は自分の予算やニーズに合った住宅を
選びやすくなります。

オプション提供の基準
標準仕様が存在することで、顧客は必要に応じてオプション仕様を検討
しやすくなります。
オプション仕様は標準仕様に追加する形で、より高度な機能やデザインを
求める顧客に対応します。

材料の一括調達
標準仕様に統一することで、建材や設備機器などの材料を一括で
調達できます。
大量のロットを確保することで、仕入れ先から割引や優遇条件を
得ることができ、材料コストの削減が実現します。

効率的な生産ライン
同じ標準仕様を使った建築プロセスは、生産ラインを効率的に
稼働させることができます。
作業者は標準のプロセスに慣れ、迅速かつ正確に作業を
進めることが可能です。これにより、人件費や生産時間を削減できます。

設計および施工の標準化
同じ標準仕様を使用することで、設計や施工プロセスが標準化されます。
これにより、設計者や作業者は特定のプロジェクトに適した
最適な方法を研究し、ムダを減少させることができます。


標準仕様、量産クロス


多くのハウスメーカーの壁紙の標準仕様は「量産クロス」です。
クロスメーカーが製造した量産クロスを
<〇〇ハウスメーカー用>として元あるクロス品番を
”〇〇ハウスメーカー品番”として書き換えて、
「標準仕様品」として出していることも多くあります。

量産クロスと「1000番」クロス
通常、新築やリノベーションでの壁仕上の選択肢で多いのは、
ビニールクロスになります。
このビニールクロスは、「量産」と「1000番」というカテゴリーに分けられています。
業界内でのこの呼称は、1平方メートルあたりの標準単価に基づいて呼ばれているのです。

量産クロス
メリットは何と言っても大量生産ならではの価格の安さです。
クロスの厚みがしっかりあり、下地材の跡や継ぎ目などが
目立ちにくいため、リフォーム向けではあります。
また、あまり技術が高くない内装工が貼っても
それなりの仕上がりになります。
デメリットとしては、1000番クロスに比べると
デザインや機能性の面で劣ることが挙げられます。

1000番クロス
メリットはなんと言っても模様のデザインが豊富です。
高い印刷技術と多くの種類のインクが使われ、高い再現性があるのです。
機能性にも富み、表面強化、消臭効果、防汚性能や抗菌性能を備えたものなど様々なタイプの機能を有しています。
デメリットとしては、技術の高い内装工でないと扱いが難しいということ。薄いクロス場合は、特に下地材の跡や継ぎ目などの処理が甘い現場の
リフォームなどでは経験不足の内装工ではうまく貼ることができず、
場合によっては下地の継ぎ目が浮き出てしまうこともあります。

量産クロスでしっくりこない、そんな場合は
1000番クロスをおすすめします。
各ハウスメーカーで対応していれば“オプション”として取り扱ってくれるでしょう。
そして、クロスメーカーを横断してみるとデザイン性や機能性に優れた
無数の種類から、お気に入りの壁紙を探し出せるのではないでしょうか。



建築とインテリアの狭間


ハウスメーカーは建築に特化しています。
ハウスメーカーが所有する実験施設は、住宅の安全性向上を目的として
様々な実験や試験が行われています。
これらの施設は、建築構造の耐震性や耐水害対策などを検証し、高品質な住宅を提供するために重要な役割を果たしています。

一方で、細かなインテリアのアドバイスまで手が回りにくい場合があります。
ハウスメーカーのその範疇を超えてしまった斬新な提案や
クリエイティブなデザインや個別の要望や好みに合わせた専門的なコーディネートを期待したい場合には、
ぜひ専門のコーディネートサービスを検討されてもいいかもしれませんね。
独自の視点やアイディアが、細かなインテリアのご提案まできっとお役に立てるでしょう。

また、実はインテリアコーディネーターが最初にアイディアを提供することで、ハウスメーカーとの打合せがよりスムーズかつ具体的に進められます。

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