Prologue.01 :A Piece of Coffee

記事
コラム
まずは、Bacana Coffee運営者の一人、阿部がコーヒーに魅了されるようになったきっかけをお話しします。

少し長くなってしまいますが気長に読んでいただければ幸いです。

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今から遡ること、9年前の2014年の秋。
当時大学4年生だった私は休学を申請し、カナダのバンクーバーのホテルで一か月ほどインターンをしていました。
その当時、バンクーバーはちょうど雨季に入っていて、来る日も来る日もその緑と調和した美しい街は雨にけぶり、レインクーバーと呼ばれるにふさわしい時期でした。

英語力も乏しい私は、友達もなかなか作ることができず、初めての異国で今まで感じたことのない疎外感を味わうことに。

そんな日々が続く中、気づいたら私はホテルの仕事が終わったら近くのカフェに足を運ぶようになっていました。
カフェのオーナーさんは恐らく韓国人?中国人?のどちらかで、かなり日本人に聞き取りやすい英語と笑顔で私を迎え入れてくれました。まだまだ子供だった私はブラックコーヒーよりも飲みやすいカフェラテをオーダー。コーヒーの味なんてもちろんさっぱり分かりません。

ただ、仕事が終わった疲労感と現地で味わう疎外感でいっぱいの私は、オーナーから「サンキューベリマッチ!」と言われながら店を出て、そのカフェラテを飲みながら帰路に着くと、その疲労感や疎外感も忘れさり、心が満たされていくことに気づきました。
そのカフェラテはミルクの優しい甘さとコーヒーの程よい香ばしさとコクが混ざり合い、コーヒーの味が分からない私にも「美味しい!」と素直に思える味わいでした。
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その後、日本に戻ってきて復学した私は、就職活動に突入します。
周りの友達は、いかに親や周りの大人たちから褒められ、友達にも自慢できるような企業に入るかを競い合うように、一生懸命就活をしていました。

私はその友達をそばで見ながら、「何のために働くんだろう?」「みんな本当に自分たちのやりたいことを考えたんだろうか?」と色んな疑問が無数に出てきて、気づいたら就活に馴染むことができず、近所に新しくできたスペシャルティコーヒーショップで時間をつぶすように。

そこで初めてエチオピアのブルーナイルという浅煎りのコーヒーを口にしたときに衝撃が走りました。今までのコーヒーからは味わったことのない、苦みやロースト臭とは無縁の華やかな香りと紅茶のような軽い飲み口で、一瞬でスペシャルティコーヒーの世界に魅了されました。その後も就活そっちのけでコーヒーショップに足を運んだ私。

周りの友達が一生懸命就活をしている傍ら、私は仲の良い友達と話したり、一人で本を読みながらコーヒーを飲んでいると、バンクーバーの時と同じように空虚な心が満たされていくのを感じました。
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「A Piece of Coffee」

私にとってコーヒーとは、満たされない心の最後の1ピースをはめてくれる、そんな存在。それに気が付いた私は、自分自身はもちろん、より多くの人々にもそんなコーヒーの魅力を知って欲しい、そう思い立ちコーヒーショップで働くことを決意し、無我夢中でコーヒーの道を究めて今まで走り続けて来ました。

そんな日々の中あるコーヒー好きの男の子と遭遇しました。


to be continued........









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