【誰でもわかる】ロゴ制作の手順

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デザイン・イラスト
こんにちは。ロゴデザイナーのRYOです。

突然ですが、みなさんは「どうやってロゴができているのか」気になった事はありませんか?

現在、多くの企業やブランドがロゴを活用しています。むしろ、ロゴのない企業やブランドが見当たらないくらいです。

そこで、ロゴを目にする事が多いため、どうやってロゴを作っているのか気になると思います。

この記事では、ロゴ制作の手順がわかります。
ロゴ制作を依頼する方や、一つの疑問としてロゴ制作の手順を知りたい方におすすめです。

是非、最後までご覧下さい。

ロゴ制作の手順

いきなりですが、ロゴ制作の手順を5項目に分けて解説していきます。

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【画像参照】
①ヒアリング
②コンセプトの立案
③デザインのリサーチ
④ラフを描く
⑤ロゴを形にする

ロゴ制作は、企業間のやり取りなど、基本的に人を通して行われるので、プレゼンテーションもあります。

今回は、プレゼンテーションに至るまでの過程を詳しく説明していきます。それほど、上記で挙げた5項目が重要になります。
特に、ヒアリングは最初の過程であり、一番重要な過程です。

①ヒアリング

みなさんがロゴ制作を依頼する立場だった場合、「ヒアリング」で何を聞かれると思いますか?
また、デザイナーの立場だった場合、何を聞きますか?

もちろん、ロゴ制作のヒアリングのため、希望のロゴについて聞かれるのは想像がつくと思います。
ただ、ロゴ制作を行った事がない人はヒアリングの詳細まではわからないと思います。

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そもそも、ロゴ制作にヒアリングがいるのか疑問に思っている方のために、まずはロゴ制作でヒアリングが必要な理由を解説していこうと思います。

ヒアリングをする一番の目的は、クライアントとデザイナーの共通認識を増やし、クライアントが求めているデザインを共有する事です。

一言で、「かっこいい」「おしゃれ」と言っても人それぞれ認識は異なります。そこの穴を埋めるため、ヒアリングは重要な役割を果たします。

ヒアリングを丁寧にしていない場合、デザイナー側は方向性が上手く定まらず、クライアントの要望に適したロゴを作成するヒントが少ない状態になります。

そして、クライアント側はロゴが完成した時、ロゴが思っていたのと違うと感じてしまいます。

ヒアリングを丁寧にしないと、クライアント側もデザイナー側も損してしまいます。

そこで、ヒアリングが重要になってきます。
とは言っても、ヒアリングで「何を聞けばいいのか。」「何を伝えればいいのか。」
ヒアリングを行った事が無い方は、そんな疑問が出てくるでしょう。
次は、その疑問を払拭していきましょう。

ロゴ制作のヒアリングで聞くべき事は、「特徴」「印象」「方向性」の3つです。

もちろん、細かく分けると「ロゴの使用用途」「ロゴタイプの表記」「ロゴの配色」など色々、聞くべき事があります。

ですが、「特徴」「印象」「方向性」の三つを聞くと、ロゴの詳細が明確になっていきます。

特徴
一つ目の「特徴」ですが、この特徴とはロゴの特徴ではなく、「クライアントの企業やお店の特徴」です。

要するに、「その企業やお店の一番の強み」、「競合他社との差別化できる点」などの「企業理念」みたいなものです。

これらの特徴は、ロゴに落とし込むとロゴとしての価値が高まるので、取り入れたい要素です。

印象
二つ目の「印象」ですが、これはロゴを第三者が見た時、「どういう印象を抱いて欲しいか」という事です。

この印象を共有できれば、ロゴをシンプルにするのか、複雑にするのか、色を何系にするかなど、デザイナー側もクライアント側も、求めているロゴが明確になります。

印象は、直観的なものなので難しく感じますが、これはデザインのリサーチを行えば、そう難しいものではありません。

デザインのリサーチについては後ほど解説します。

方向性
三つ目の「方向性」ですがこれは、これから作るロゴの方向性です。
つまり、「求めているロゴに近い既存のロゴを決める事」です。

今までの「特徴」と「印象」は言葉で情報を共有しました。ですが、言葉だけだと多少のズレが発生する可能性があります。

そこで、求めているロゴに近い既存のロゴを視覚的に共有する事で、言葉だけでは共有できなかった情報を補うことができます。

ヒアリングで情報の共有が終わったら、ロゴのコンセプトを立てていきます。

②コンセプトの立案

次にコンセプトの立案を行います。
ちなみに、コンセプトの辞書的な意味は「物事の本質を捉える構想や概念」です。

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ここで言う、コンセプトの立案とは、「制作するロゴのテーマを決める事」です。
つまり、目的を決めてクライアントとデザイナーでゴールを共有する事です。

コンセプトを共有する事で、デザインに説得力がでます。
クライアント目線でも、なんとなく作ったロゴよりも、自分たちの企業ならではのロゴを言葉にして説明できた方が良いでしょう。

そして、デザイナー側にもメリットがあります。
それは、ロゴを制作する時に迷わなくなります。

例として、ヒアリングをしたのに要素を取り入れすぎて頭の中も、デザインも、ゴチャついてしまう事があります。
それを防ぐために、コンセプトを立てます。
コンセプトは制作全体の指針になるので、クライアント側もデザイナー側もコンセプトは重要視するべきです。

ここまでのヒアリング、コンセプトの立案の重要性を理解したところで、「いざパソコンで作業開始」と思いきや、次はリサーチを行います。

リサーチは、軽視されがちですがロゴデザインに限らず、リサーチはとても重要です。

③デザインのリサーチ

まず、ヒアリングでの「特徴」「印象」「方向性」からキーワードを決めます。
そして、そのキーワードに当てはまる既存のロゴはどんな表現をしているのかを調べます。

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リサーチのポイントは、キーワードに当てはまるロゴを探す事が目的ではなく、「キーワードに当てはまるロゴの表現方法を見つける事」が目的です。

そして、リサーチで発見した表現方法を無理に使うのではなく、自分なりにその表現方法を咀嚼して、自分なりの解釈で、今回のロゴに落とし込む
事が理想です。

他にも、クライアントの競合他社とのロゴの差別化や、クライアントの業界の傾向をリサーチしていきます。

そもそも、なぜデザインのリサーチを行うのか。
それは、一人の人間の発想だけではなく、色々な角度からの発想やアプローチを参考にして、より良いロゴを作るためです。

すごく当たり前のことを言っていますが、「良いものを作るには、良いものを見て分析する事」が一番、賢いやり方だと思います。

広い意味で日々、目にしているものもリサーチの対象になっています。
ただ、産まれてから今まで常にリサーチしているという感覚にはなっていないと思います。

ひらめきや発想は、常に意識していないと刹那的なものなので忘れてしまいます。
ひらめきや発想を形にするには、メモをとったり、自分に慢心しないで、常にひらめきや発想を探す姿勢が重要だと思います。

そのため、リサーチは重要です。

リサーチが終わったら、いよいよロゴのラフ案を描いていきます。

④ラフを描く

ここまで長く感じた方もいると思いますが、「急がば回れ」の考え方と一緒で、ヒアリング、コンセプトの立案、リサーチを行う事で、今回のロゴを作るためのヒントがたくさんある状態になっています。
つまり、遠回りのようで近道をしています。

そのため、すぐに手をつけるよりも、アイデアも発想も頭の中にある状態です。
そして、その状態でラフを描いていきます。

ラフと言っても捉え方は人それぞれあります。
無造作に書く人もいれば、形にする前の段階だから丁寧に書く人もいます。
デジタルで書く人もいれば、アナログで書く人もいます。

これに関しては、自分に合った方法を実践を通して見つける事が一番良いです。

最初は、ヒアリング、コンセプトの立案、リサーチを通して、自分の頭に浮かんでいる案を紙にペンで無造作に描いていくのがベストだと思います。

ラフを描く時は、リサーチした事を参考に、ヒアリングで得た「特徴」「印象」「方向性」の組み合わせを描いていき、コンセプトに沿ったロゴを選抜していくのがポイントです。

コツとして、ロゴの案を複数だして今回のコンセプトに近いものを選抜すると、迷わずにクライアントの求めているロゴを制作できます。

そして、最後にロゴをにしていきます。

⑤ロゴを形にする

最後に、ラフ案を参考にパソコンなどを使って、形にしていきます。

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この段階にもポイントがあります。
それは、ただパソコンで形にするのではなく、色々な角度でロゴを見る事です。

例を挙げると、色を使わずに白黒の状態でロゴを見てみる。
紙に印刷をしてロゴを見てみる。ロゴを色々な媒体を通して見てみる。

一つ目の、白黒の状態でロゴを見る理由は、色に引っ張られないようにするためです。
もちろん、色で印象を決めていくのは大事ですが、形を決める段階では、なるべく形以外の要素を取り除いてロゴの形を吟味するべきです。

二つ目の、紙に印刷をしてロゴを見る理由は、ロゴは名刺やショップカードなど紙の媒体でも使われる事が多いからです。
そして、パソコンだけで作業すると拡大縮小した時の違いを確認しづらいからです。
これは、後にロゴを名刺などに展開した時、ロゴの細かい部分が見えずらかったりするのを防ぐ事ができます。

三つ目の、ロゴを色々な媒体を通して見る理由は、ロゴの展開を見越してロゴを制作するためです。
これは、二つ目に近い理由ですが、パソコンだけでロゴを見てしまうと、ロゴを大きくすると寂しく見えたり、ロゴを小さくすると潰れて見えたり、そうなる事を防ぐために行います。
デザイナー側は、ロゴを作って終わりではなく、その先のロゴの使用用途の検証もしていくと、より良いロゴを制作できます。

その後、デザイナー側からクライアント側にロゴのプレゼンテーションをしたり、クライアント側からロゴの修正をお願いしたり、コミュニケーションを通してロゴをより良くしていきます。

さて、ロゴ制作の手順を説明してきましたが、みなさんはどう感じましたか?

「こんなに手順を踏むのか。」「意外に理論立てて制作しているんだ。」など色々な感想を抱くと思います。

今回、紹介したのはあくまでも一例にすぎないです。
ロゴ制作をやっていくうちに自分に合うやり方に変えたり、クライアント側に合わせて手順を変えたりします。

この手順どおりにやる必要はありませんが、ロゴ制作の手順の一例として受け止めて頂けると幸いです。

まとめ

■ロゴ制作の手順は、ヒアリングコンセプトの立案リサーチラフを描く形に起こす
ヒアリングの目的は、クライアントとデザイナーの共通認識を増やし、クライアントが求めているデザインを共有する事。
■コンセプトの立案は、制作全体の指針になる。
■リサーチの目的は、ロゴの表現方法を見つける事。
■ラフ案を描く時のコツは、ロゴの案を複数だして今回のコンセプトに近いものを選抜する事。
■ロゴを形に起こす時、ロゴの展開を見越してロゴを制作する。




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