255号・住宅業界下期の見通し

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ビジネス・マーケティング
ハウスメーカーの中間決算の公表が出そろったので纏めてみました。
全体概要
1~9月新築住宅着工戸数:米国1,259千戸(前年比-12,56%)・日本619千戸(-2,31%) 米国は金利高で落ち込みが大きいが、日本では微減。
ハウスメーカー中間決算は、着工数微減を住宅価格上昇効果で売上は微増。ただ、建設原価高で経常は大半が未達。中でもタマホーム、
飯田グループは経常前年同期比が約50%減と大きい。分譲型の住宅会社ケイアイ不動産、オープンハウス、アールプランも勢いは低下。
分譲各社は、土地価格上昇気配で売り土地物件が減少で土地取得がむつかしく、しばらく業績回復は難しいようです。
中でも、大和ハウスは、米国住宅販売が好調、インバウンドでホテル事業が黒字転換。売り上げ、利益ともに1割強増加。

下期見通し
下期は、長期金利1%越えを日銀は容認。消費者は住宅ローン金利上昇懸念で慎重になっているがまだまだ低金利。来春、給与UPが実現するか見極めるまで住宅購入は慎重になると思われます。インフレ率以上に給与が上昇して景気が好循環してくると春ころより、購入し始めてくると思われます。ただ、お客様は低所得層から中間所得層へさらに大きく変化しています。

住宅購入者にとってはこの下期がラストチャンス
下期は、まだまだ低金利。住宅購入予定者にとっては、住宅価格も落ち着き、更に、分譲住宅各社は下期の売り上げだけは値引きしてでも達成しようとしてくるので愈々ラストチャンス。また、注文住宅各社も来期の受注を確保しておきたい意向から、購入者の買い手市場へ。
現在、米国の住宅ローンは8%前後、日本のバブル時も8%まで上昇。過去の例から住宅ローン金利が8%は、景気失速のサイン。
米国は危険水域。日本の金利上昇は始まったばかりで、景気が好循環サイクルに入ってくると金利上昇をこなしながら経済は成長へ。
住宅ローン金利も上昇してくれば、景気は好循環へ。バブル時の経験則から6~8%までは景気は持続すると思います。

住宅以外下期景気の見通し
上期決算ほぼ出そろいプライム上場企業の944社の純利益は、前年同期比6%増。55%の企業が増益。円安を追い風に自動車、値上げが浸透した食品、インバウンド関連が好調。一方、中国経済減速の影響を受けた化学、海上運搬、半導体、電機が不振。国内では建設、鉄鋼が一段落。米国、中国の景気失速の影響は避けられないので、企業は慎重になってくる。また、金利上昇気配でドル安、円高傾向が出てくると、資源、船舶輸送、輸出関連銘柄、ハイテク関連の企業業績は低下するので、来期業績見込みは、全体に慎重な見方に変化しそうです。
以上は、個人的な見方です。ご参考まで。
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