米国と日本の住宅価格の比較

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1・米国の住宅価格はどうして決めているか
 米国も日本も、コロナ前とコロナ後の22年末では1,3~1,5倍に住宅価格が上昇しています。
 米国と日本で同じ予算ではどれくらいの住宅が購入できるのか調べてみました。米国は国土面積が広く、気候、風土、州によって大きく異なるので平均的な住宅価格というのは一概には出ないようです。景気にも大きく影響されるので、その時々の需要と供給によって価格は大きく変動します。また、相場よりもお客様の好みによって大きく影響されています。
 日本のように、手入れが良くても法定耐用年数でほぼ価格が決まります。木造の法定耐用年数は22年。なので、15年で半値、30年でほぼ査定ゼロ、40年で解体するか、解体費を土地の相場から値引かないと買ってくれません。
その点、米国では、中古でもメンテナンスがしっかりされていて、設備、仕上げ材、デザインの良いものは中古とはいえ、新築と同じような価格で販売されています。つまり、お客様のニーズに合っていれば同じような地域でも価格差はあまり大きな問題ではありません。
 日本では、公示地価が発表されて、今年は1,5%の値上がりといったようなことで相場が決まるようなことはないようです。また、日本のように全国一律で同じような仕様の住宅はまずないので坪単価いくらという表示方法はありません。

2・大都市の住宅価格
 以下は、一般的な傾向についての情報ですが、具体的な価格は地域、住宅によって大きく異なります。2021年の統計によれば、米国全体の平均住宅価格は約40万ドルから50万ドルの範囲だったようですが、コロナ後の22年度は日本と同じように30%以上高くなっているようです。人気のある地域では40万ドルの住宅が60万ドル以上になったという物件も珍しくないようです。
 また、大都市圏のニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルスなどの都市では、平均的な住宅価格は100万ドル以上が当たり前のようです。東京でもそれくらいの価格は当たり前ですが、土地面積、建物の大きさ、グレードからすれば、むしろ東京のほうが高いくらいです。

3・一般的な住宅価格
 では、郊外ではどうでしょうか。大都市圏から離れた郊外地域では、145円で換算すると40万ドルから60万ドルが一般的のようです。ただし、これも地域によって異なります。中西部や一部の南部州では、住宅価格が全国平均よりも低いことが多い一方、東海岸や西海岸などの高価格地域では価格が高い傾向にあります。
 住宅価格は市場の需要と供給に大きく影響され、景気や金利動向などの要因にも左右されます。具体的な価格情報はWEBから不動産リサーチや不動産エージェントから入手できます。

4・土地の広さよりも、グレード、間取りの良さ、建物の広さ、デザイン重視
 米国の郊外地では、土地の広さはあまり問題ではないようです。インナーガレージの有無、建物の広さと間取り、グレードで価格が決まるようです。
 日本のように、建物のグレード、間取りはどこもかしこもほぼ同じなので、土地代がいくらで、建物は全国一律のようなものなので坪数×坪単価で相場がすぐ出るが、米国ではそれぞれが個性的な建物が多いので、建物のグレードと間取り、デザインで価格が決まるようです。

5・米国では融資額がどのようにして決まるのでしょうか
 日本では、物件の間取りやデザインは関係なく、借入人の勤務先評価、収入の安定性、年収の大小で融資額を決めているのに対して、米国では物件評価価格は、借入人の評価(はじめから信用していません)ではなく、返済が焦げ付いたときにその建物がいくらで売却できるかどうかで融資額が決まります。なので、売れにくい間取やデザインでは融資額が少なくなるので、住宅に関しては売れやすい間取り、ノーマルなデザインで設計するのが一般的です。

6・世界の分譲住宅平均価格*23年度は×1,3倍以上になっています
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