「小説の技法」Lesson32 第二課題解説③ 「推敲」の相棒って?

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 「推敲」をかけて下さい。と、私は、つい、書いてしまうのですが、皆さん、推敲、どうしていますか? これも、人それぞれ、個人差のある問題です。
 私は主に削る方向で「推敲」をかけます。ある基準というか、理想があるんです。文章のあるべき姿っていうものを持っています。それに近づける形で直していきます。師の教えというものはありますが、同じ路線を行っても仕方がありません。それは、真似、です。真似で本家に勝つことは永遠にできません。そこで、オリジナリティが必要になってきます。今まで、修行したり、見て頂いたり(読者含む)したもので、評判のいい部分は自分の長所として記憶に貯めておきますね。最初は納得いかなくても、長期的には正しいものです。

 でも、デビューしていないと、人の客観的な意見が知りたくても、全文を真剣に読んで頂くのって、非常に難しいじゃないですか? いくら頭を下げても、忙しい!却下されますからね。プロだった時には、金払って読んでたろうが! と、正直、何度も思いました。

 今は、こうして読んで頂けるので、自信もつきますし、反省もさせられます。ありがとうございます。いっぱい、気付かせて頂いています。ご恩返しに、ちょこちょこ、こうしたほうがいいです!ってきつく書いてしまいますが、本当に、そうしたほうがいいです(笑)。

 例えば、書き過ぎと書き足らずの点で面白いことをお教えしましょう。
 男性と女性で、書き過ぎと感じるか、書き足りない部分と感じるか、違うんです。

 男性は理詰めで説明しようとします。何が原因で、どうしてそうなったか、合理的に説明が付かないと嫌がりますね。で、花が綺麗だとか饅頭食ったら何を思い出して空が光って見えたとかってリリカルな文章は、最初は女性っぽくて素敵なんですが、だんだん鬱陶しくてわけがわからなくなります。女性は逆ですね。男性の説明的な文章を長いくどい、と飛ばして読み、ざっと削ってあるスタイリッシュな部分をもっと書いてよぉ、気持ちを詳しく、これじゃ、わかんないよって、ださださなことを言い、男性を泣きそうにさせます。

 ですから、推敲の時には、是非、異性の友人に読んでもらうことを勧めます。作品を商品化する上では、男女両方の読者を相手にします。(はっきり、分けている人もいますが…。)
 男性は、女性100人が素通りしてわかる所を、「何言ってんだか、さっぱりわかんねぇ」って平気で言います。詩的なイメージで伝える部分に、合理的な説明を要求するんです。で、感情的に女性が酔っちゃうところで「松田聖子だ、しらける」って言います…。これは、脳の作りで、仕方がないのでしょう。真逆なので感動します(笑)。

 しらけると言われた部分は、感情の書き過ぎです。感情というより、感傷です。文句なく、私は削ります。わかんねーって言われたら、仕方なく説明のために、一文くらい入れます。わかんねー文章を人目には晒せないでしょう。人口の半分が、何やってんだかわからないって言うんです。絞殺しようとするシーンでしたが…。わからなければ、困るでしょう!

 ですから、プロを目指す方、是非、異性の、本をしっかりと読める友人を確保して下さい。友人ね。恋人は、また、別のことを言いますから。💘入ってるんで甘いです。

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