個別指導の件

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コラム
初めまして薬剤師親父です。
2子の父です。
今回は個別指導の失敗談を共有しております♪
かなり以前に書いた社内向けの記事を一部改変しております。
ではご覧ください。
以下実体験に基づいて、脚色を加えております。


指揮官「この方は、、エンペラシンをどれくらい飲んでいるんですか?」

この指導官の問いに、慌てて「えっと、、慢性の皮膚炎で初回からずっとだと思います、数年ほど継続していると思います!」と平然と答えてしまいました。分かる方には分かると思いますが、これは負け確定です。

その後連打されます。
指揮官「エンペラシンはプレドニン換算でいくら含有されているかご存じですか?」

個別指導初回の私は例えるなら小学校1年生、対して指導官は6年生。。しかも、指導のための講習も受けていますし、今思えば当処方について選定意図は自明でした。入学したての私が勝てるわけありません。冷や汗だらだらです。


私「えっと5㎎、、、いや、、、分かりかねます。勉強不足で申し訳ございません(涙)」
指揮官「2.5㎎ですね、3錠で7.5㎎ですね、完全に副腎委縮してますね。あと下剤沢山服用していますが、便秘も抗コリンによるものですよね?全体的に負のカスケードですね~」


……おっしゃる通り、返す言葉もございません。カスケードってなんか響きかっこ良いですよね。


指揮官「早急疑義で減量を提案してください、だれも幸せになりませんから」(語気強め)
私「次回、間違いなく実施します。(即答)」
、、、、、、、、



こうして、結果「再指導」となりました。(もちろん他にも問題があったのですが、、、)

幸い正直に回答したからか、あまり追及されませんでしたがボロボロでした。内服ステロイドの用量には常に注意を払いましょう。
後日談としては、次回来局時に疑義をして結果減量になりましたが、、、患者さんには適切なフォローができていなかったと申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

これらは薬歴に書いてあったとしても、疑義照会で維持量であったとしても生命予後を考えれば不適切な処方であって(もちろん病状によりますが)本来は外用ステロイド剤などを上手く併用して薬効補填するべきだったでしょう。

個別指導は単なる保険調剤の適正を問うものではなくて、患者さんに寄り添う対応も問われているんですよね。指導官の指摘は本当に「正論」でした…。向こうもお役所仕事だけではなく、結果として患者さんの健康に関わることも多いです。指摘には全て理由があると考えたほうが良いです。

また、ポリファーマシーの重要性が高まっているこの時代にそもそも理由なき漫然投与はご法度です。医師も薬剤師もだいぶ意識をするようにはなりましたが、まだまだ改善の余地はありそうです。胃炎やGERDへのPPIや滋養強壮へのビタミン剤など言えばきりがないですね。 

日頃の診療報酬改定、及び個別指導を意識した業務を行っていればモチベーションも上がるかも……とは言え上記の通り、一番重要なのは個別指導の指摘には理由があるのです。それに取り組んだ結果患者さんが幸せになる可能性があります!頑張りましょう!


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