ペットのむし歯

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コラム
むし歯の治療って一箇所だけだと思って歯医者へ行ったら、次々に悪いところを指摘され、治療が長引くの辛い😢🙄


こんにちは、現役獣医師のホシです⭐︎

本日はペットのむし歯についてお話しいたします🦷

我々ヒトにとってはむし歯は比較的聞き慣れたお口の病気かと思います。

むし歯とは医学的には齲歯(うし)と呼び、ヒトのむし歯の原因は3つあると言われています。
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🦠細菌
🍎糖質
🦷歯の質

①細菌🦠
主にミュータンス菌が歯垢(プラーク)となり歯の表面に付着、糖質から酸を作り出します。
その酸が歯の成分であるカルシウム🦴などを溶かします。

②糖質🍎
食べ物に含まれる糖質はミュータント菌が酸を作る材料となります。
糖質の中で特に砂糖の摂取が多い人は、歯が酸に晒される時間が長くなることによってむし歯になるリスクが高まります。

③歯の質🦷
歯が作られる時期の環境などで個人差があります。
また乳歯や生えたての永久歯はむし歯になりやすいと言えます。

ペットのむし歯の原因も人とほぼ同様であると考えられています。

しかし実は、ペットはむし歯になりにくいと言われています😲❗️

その理由として、口腔内の環境の違いがあります。

ヒトの口腔内pHは酸性であり、犬猫の口腔内pHはアルカリ性です。
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むし歯の原因である細菌は酸性の環境を好み、犬猫のアルカリ性の口腔内には存在しません。

またヒトの唾液にはアミラーゼと呼ばれる炭水化物を糖へ分解する消化酵素が豊富に存在しますが、ペットの唾液にはそのアミラーゼが非常に少ないと言われています。

むし歯菌が酸を作り出す材料である糖ができにくいと言えます。

その為、犬ではむし歯は非常に珍しい疾患であり、猫にいたっては報告例がありません。

しかしそんな犬にもむし歯が発生してしまう要因があります😲

⚠️ヒトの唾液がついたものを与える
⚠️果物など糖を与える

また歯周病の原因にもなる歯石の付着や歯列の異常、デンタルケアができていない事もむし歯発生の原因となります。

私が診させてもらっている患者様の中にも、リンゴやバナナを与えている方がいらっしゃったり、SNSで自分が食べているものの一部を犬に与える動画をあげている人もいたり、これらは動物がむし歯になってしまうリスクであると言えます。

最もよく齲歯が発生する部位は、上顎、下顎共に奥歯です。
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むし歯になると歯の表面が濁って見えたり、歯に黒い部分があったり、穴が空いてたりなど、歯に変化が見られます。

特に犬の飼い主さんは愛犬の口腔内をチェックして、歯におかしいところがないか見てみたり、かかりつけの獣医師に診てもらうのがいいかもしれません。

ワンちゃんネコちゃんは自分で自分の違和感を主張することはできません🙅‍♀️

一番の家族である飼い主様が日々愛犬、愛猫の体調の変化を気にかけていただくことで、早期に異変に気づくことができると思います❗️

些細なことすぎて病院に行って診てもらうのは気がひけるな〜🙃

そんな時は是非私にご相談いただければと思います!

直接診察はできませんが、不安な気持ちや疑問に対して少しでも解決するヒントをお伝えする為努力させていただきます!

今後も動物歯科を含め、いろんなペットに関する記事をブログに書いていこうと思っております。

気になる分野がありましたら、是非教えてください!

記事にしたいと思います!

現役獣医師 ホシ


参考資料
日本小動物歯科研究会獣医歯科学level-1講義編
予防歯科から生まれたクリニカ むし歯の原因と進行
hotto  犬も「虫歯」になる?見分け方は?原因や症状、対処、治療法、予防策は?
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