テクノロジーの進化

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コラム
スダレ@企画担当です。
副業として社長(妻)のデザインのサポートをしています。
スダレinc.が考えていること、
どういう価値観を持っていて
どういうサポートをしたいのか、
クリエイティブをどう捉えているのか、
などをクライアントの皆さんに理解してもらえるようなブログ記事を書けたらいいな、と思っています。

第三回のお題は「クリエイティブに影響を与えるテクノロジーの進化」です。

2023年も残り2ヶ月を切りました。年の瀬が近づくと、流行語大賞とかそういう時期になりますね。
今年は、阪神優勝で「アレ」やら、将棋の「藤井八冠」、さらには野球WBCで大谷が発した「憧れるのをやめましょう」など1年を象徴する言葉が並んでいます。

その中で「生成AI」「チャットGPT」というテクノロジーワードもノミネートされました。
チャットGPTに代表される生成AIは、人が描いたかのような自然な文章や緻密なイラストを簡単に生み出すことができるため、クリエイターの立場では自分の仕事が楽になる、と思った人もいれば、AIに代替されて仕事がなくなってしまうのでは?と危機感を覚えた人もいたと思います。

こういうテクノロジーの進化はこれまでもクリエイティブに大きな影響を与えてきたと思います。

私の経験でいくつか話すと、1つは新聞制作のデジタル化。
私は新聞社で取材記者とともに、整理部記者というキャリアもあります。
整理部という何をやっているか一見してわからないこのセクションの役割を簡単にいえば、新聞紙面のレイアウトと見出し付けです。
原稿を整理して誌面に落とす役回りなので、整理部、というわけです。

今でこそ新聞紙面のレイアウトは、デジタル端末やモニターの前で、マウスをカチカチさせながら整えるようになっていますが、昔は違いました。
A2サイズに方眼紙のような割り付け用紙に、バカデカい定規と鉛筆で、線を引きながらレイアウトを決めていました。
今考えるとなんと原始的な作業をしていたんでしょうか(笑)。

私はちょうど紙からデジタルへと移行するタイミングで業務に従事していたので、デジタルへの移行に順応できずに苦しんでいたベテランも見てきました。
一方、面白いな、と思っていたのは、最初からデジタルで教えられた人たち(デジタルネイティブ)は、レイアウト作業自体はとても早いのですが、レイアウトの出来が微妙だったことですね。
新聞のレイアウトというのは紙に線を引くことで体得できる学びがあったのかも知れません。
だから、デジタル化が急速に進んだとしても、これまで培ってきた何かはきっと無駄にはならないと思っています。


もう1つ、制作会社自体に体感したのは、PDFデータ形式の普及による影響です。
誌面ゲラをPDFでクライアントにメール等で送付し、確認してもらうというのは当たり前の光景だと思いますが、一昔前は違っていたのです。

例えば冊子の初稿ができたら、いちいち制作現場でゲラを出力してクライアントに郵送していたのです。
郵送なので、到着まで中1〜2日ほど時間がかかっていて、初稿を送ったら、そのプロジェクトは一息つく時間が生まれていました。
それが誌面ゲラデータがPDF形式でコンパクト化し、クライアントの環境下でも簡単に印刷できるようになりました。
これにより、即座にクライアントが仕上がりを確認できるようになり、便利になりましたが、クリエイターにとっては大変になりました(笑)。
ある種、人を幸せにしないテクノロジーですね。

便利になるとその分のしわ寄せがクリエイターに来る、と言うトラウマが根深いだけに、AIなどのテクノロジーの進化も戦々恐々している人も多いかも知れませんね。


今日のところはここまで。
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