小学校低学年の書写指導のヒント

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私(笑顔のあっちゃん先生)の授業実践記録です!

~「ほめる」「認める」「笑わせる」
一時間一本勝負の入魂のオリジナル授業が、
        子どもたちの「心」を変えた! 
          「姿勢」を変えた!
              「字」を変えた!~




これは、令和になってからの実話です。
実践記録談ともいえます。

先生方の何かヒントになればと思い
公表することにしました。

以下、友達に語るような文体で書きますが、
ご理解いただき、ご覧ください。


しばらく病休をとっていた私は、
二学期から、
小学校一年生3クラスと
二年生3クラスの書写を
担当することになったんだ。

「上手く書けない」、
「書くことが嫌い」、
「乱雑な字でも構わない」、
といった子どもたち。

低学年にして、
そんな気持ちになってしまった子どもたち。

若い講師の先生を悪く言うつもりはないが、
ありのままを書くことにするよ。



引き継ぎのため参考までにと思い、
書写担当の若いA先生の授業を見て、
私はとっても驚いた。

「丁寧に書きなさい」と口では言うのに、
 乱雑な字でもお構いなし。

「書けたらプリントの下にある絵を
 鉛筆でなぞり、色塗りをしなさい。」

朱を入れないし、
どの子にもプリントには大きな三重丸だけ。

引き次の日、A先生に
各クラスの子どもたちの様子が
書かれた紙をもらった。

A先生は、後任者である私への好意
のつもりで渡してくれたのであろう。

そこには、
各クラス四~五名のできない子どもの実態が

「この子は、書く意欲がないから、
 半分書けたら良しとしている、
 注意をしても聞かないから。

  この子は家の事情で夜遅くまで起きている
 ので、授業中、寝ていることが多い。 

 この子は姿勢が悪いし、
 乱雑な字しか書けない。

 このクラスは、騒がしい。

 このクラスの担任はしっかり文字指導は
 しているが、あのクラスの担任は 
 二重丸をつけるくらいである」

 等々事細かに書かれていた。

さらに、何故だか、書かれたプリントが七枚、
子どもに渡さずにとってあった。

一枚一枚見てみると、それはひどい
目も当てられない文字たちのプリントだった。


私は、二学期から、そんな各クラスの
書写指導に当たることになった。

 まず、私は、
字を書くことへの子どもたちの意識改革を
しなければならないと思った。



第一回目の授業

一つ目の話

まず、私は、黒板に

乱雑な字で「きたむら あつし」

と自分の名前を書いた。


子どもたちは、それを見てケラケラ笑った。

その後、私は自分の体験を語ったんだ。

作り話も少し混ぜたけどね。


「私は、黒板に書いた字を恥ずかしいと、

 小学校、中学校、高校時代、

 一度も思ったことはありませんでした。

 私の字について誰も何も言わなかったから。

 二十歳のとき好きな人ができました。

 Bちゃんという子でした。

 ある日、その子にこんな手紙を書きました。

『ぼくは、あなたのことが好きです。

 今度一緒に遊園地に行きませんか』と。

 そして、手紙を下駄箱に入れて置きました。

 そしたら、どうなったと思う?


『良い返事がもらえたと思う人、

 手を挙げて?』

10人。


『ダメだったと思う人?』

20人ほど。

(案外子どもは優しい)


実は、ダメだったのです。


「かわいそう」

「ハハハ」等々、子どもたちの声が上がる。


こんな返事が、

私の下駄箱に入れてありました。


『私は、あなたとおつきあいできません。

 そんな下手くそな字しか書けないなんて、

 心が汚いか、

 私を想う気持ちが足りないのか

 どちらかだと思います。さようなら』



「ひどい」

「それはない」

等々、子どもたちの声が上がる。


 その晩、私は振られた悲しみと、

自分の字が下手くそなことに

初めて気が付いた情けなさで、

布団の中で、一晩泣きました。



この気持ち、みなさんわかりますか?


そして、その次の日、

このままではだめだ。

このままではいやだ。

どうしても綺麗な字が書けるようになりたい

と思い、私は、

子どもたちに混ざって、

一年間、習字教室で

一生懸命に頑張ったんです。



そしたら、

こんな字が書けるようになったのです」



と言ってから、

黒板に私が書ける最高の字で、

自分の名前を書いて見せたのです。



 私の字を見るなり、子どもたちは、

「じようずー!」「すごーい!」

などと歓声を上げるのでした。



「みんなも、一生懸命練習すれば、私に

 負けない位いい字が書けるようになるから」

 と私が言うと、

どのクラスの子どもたちも

「はーい!」と大きな声で答えたのでした。

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