アセンディングセットのススメ

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 筋力トレーニングを行う際、1つの種目を数セット行う場合において、重量・回数を固定して行うストレートセット(10回×3セットなど)が一般的ですが、目的やトレーニングレベルなどに合わせて様々なセット法が存在します。

 アセンディングセットはそのひとつであり、個人的に最近かなりハマっているセット法です。今まであまり取り組んでいなかったセット法ということもあり、たまたま感覚が合っているだけかもしれませんが、、、。

 私と同じように、今までアセンディングセットを試したことのない方、ストレートセットに身体が慣れてきた方は是非参考にしてください。

アセンディングセットとは

 アセンディングセットでは、セットごとに重量を上げていき最終セットで最高重量セットを行います。当然ですが最初のセットと最終セットでは同じ回数反復することは困難なため重量と反比例して回数は減っていきます。

 これと反対に、最初のセットを最高重量で行い、セットごとに重量を下げながら回数を増やしていく方法をディセンディングセットといいます。

 それぞれメリット・デメリットを上げるとこんな感じになります↓

アセンディングセットのメリット

1. ウォームアップ効果 徐々に重量を増やすことで筋肉と関節を十分にウォームアップさせ、怪我のリスクを減らす。
2. 技術の向上 軽い重量から始めることで、フォームを確認しながらトレーニングができる。
3. 神経系の準備 軽い重量から徐々に増やすことで、神経系が高重量に適応しやすくなる。
4. 心理的準備 徐々に重量が増えるため、精神的に重い重量に対する準備がしやすい。

アセンディングセットのデメリット

1. 疲労蓄積 最初のセットでエネルギーを使い果たすと、後半の高重量セットに影響が出る。
2. 筋肥大効果が限定的 筋肥大の条件であるトレーニングボリュームを稼ぎにくい。

ディセンディングセットのメリット

1. 最大負荷の確保 最初のセットで最大重量を扱うため、筋力向上に効果的。
2. 筋肥大の促進 筋肥大の条件であるトレーニングボリュームを稼ぎやすい。
3. メンタルブースト 最初に最大重量を扱うことで達成感が得られる。

ディセンディングセットのデメリット

1. 怪我のリスク ウォームアップ不足で高重量を扱うと怪我のリスクが高まる。
2. フォーム崩れのリスク 初めから高重量を扱うと、正しいフォームを維持するのが難しい。
3. 精神的ストレス 初めから高重量に挑むことが心理的にプレッシャーになる場合がある。

アセンディングセットを選ぶ理由

 私は(大した身体もしてませんが)トレーニング歴だけは長く今年で18年になりますが、今までアセンディングセットを取り入れたことはほとんどありませんでした。反対に、ほとんどの種目でディセンディングセット気味にセットを組んでおりました。

 それは、ディセンディングセットのメリットである「最大負荷の確保」と「筋肥大の促進」を重要視し、アセンディングセットの「疲労の蓄積」と「筋肥大効果が限定的」というデメリットを避けるためです。

 例えばベンチプレスを5セット行うとして、

ディセンディングセットの場合
100kg 10回
90kg 12回
80kg 15回
70kg 20回
60kg 30回
トータル 6,480kg

と、最高重量の100kgで10回反復することができ、後半になるにつれて重量を落とすことで回数を増やすことができるためトレーニングボリュームも稼げますが、

アセンディングセットの場合
60kg 35回
70kg 22回
80kg 12回
90kg 8回
100kg 6回
トータル 5,920kg

と、序盤こそ調子よくトータルボリュームを稼げるものの後半では疲労困憊になってしまい、最高重量での反復回数が半減してしまいます。結局トレーニングボリュームも稼げません。
※これは私が行ってみた時の実測値です。

 トレーニングボリュームに関しては、もう1セット最後に追加してあげれば同じぐらいにはなりますが、「最大重量での反復回数」を伸ばしていくことが筋力トレーニングの大きな楽しみの一つであることから、それが伸ばしづらいアセンディングセット法の価値を低く見積もっていました。


…ついこの間までは。

 冒頭でお伝えいたしました通り、最近の私はアセンディングセットにドはまりしております。

 と言いますのも、これも先ほどお伝えいたしましたが、トレーニング歴だけは長い私、大きな怪我は少ないものの、小さな怪我は増えてきました。そして、これだけ長く筋力トレーニングを行っていると、主要種目の最高重量はなかなか伸びません。
 そうなってきたときに、ディセンディングセットのデメリットである「怪我・フォーム崩れのリスク」が大きく感じられ、同時にアセンディングセットによる「ウォームアップ効果、神経系・心理的準備」のメリットが大きく感じられるようになりました。

 もちろん筋肥大や筋力の向上を諦めたわけではありませんし、アセンディングセットでは筋肥大しないとも思っていません。高重量トレーニングでも低重量トレーニングでも限界に近い反復を行えば等しく筋肥大が期待できる、という研究結果もあります。
 先ほどのベンチプレスの(重量の上げ幅)例はやや極端ですが、私がダンベルショルダープレスを行う際はもう少し小刻みな重量変更となります。

18kg 20回
20kg 16回
22kg 12回
24kg 10回
26kg 8回
28kg 6回
と、こんな感じですね。(MAXは28kgで10回)

今日はサイドレイズをアセンディングセットで行ってみたのですが、これもやはり良かったです。軽めの重量を丁寧に扱う感覚が、重量を上げていっても失われずに最後までやり遂げることができました。
※反対に序盤で雑な動きをすると最後まで雑になりがち。

 私と同じ昭和生まれのトレーニーの方は、ぜひ一度アセンディングセットを体験してみてください。1セット目から滅茶苦茶にパンプさせて、そのパンプが冷めないように徐々に重量を増やしてく高揚感が味わえますよ。

それではまたっ
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